据え膳食わねば蝋燭の炎が優しく、俺たちを灯していた。椅子に座るドーマス様の頭を両手で包み、少しかがんだ。それぞれのぼんやりとした影が重なり、唾液が混ざる音が部屋に響いた。
ちゅぐ、ちゃ、ぐちゅ
「はあ、んぅ」
「ぁ……んぐ」
ちゅ、ず
慣れない為か時折、歯がぶつかるが、あまりにも口内での繋がりが嬉し過ぎて夢中で貪った。逞しい手が俺の腰に回される。目を少し開けると眉間にしわを寄せ、顏を真っ赤にさせて気持ちがよさそうなドーマス様。胸が痛いほど高鳴っている。自分より大きな舌が上顎をれろりとなぞる。腰からぞわぞわと興奮の波が押し寄せ、負けじとドーマス様の歯ぐきの奥側から手前にかけてゆったり舐めあげた。そして、舌にちゅうちゅうと吸いつき、舌の裏側を刺激した。唾液が溢れ、それをまた吸い上げる。アルコールをお互いに摂っていたので、ワインの味がほんのりとした。
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