マスター♡マスター♡となるサーヴァントは数多くいるので、じゃあスタッフに何かしらの情を抱くサーヴァントがいてもおかしくないよね?
もちろんその逆も然りだけど。
結構スタッフに友好的なサーヴァント多いみたいだから、ありかなあと。
カルデアいちスタッフである夢主。
基本的に裏方で作業をすることが多く、サーヴァントに出会うこともそこまでない。
結構人見知りをするので、知らない人と話すことが苦痛。
サーヴァントからレアキャラ扱いされてる。
なんかもう出会えたらその日一日は幸せになれる、みたいな都市伝説化してたらおもろいな。
ちなみに身長が低いので小さくてかわいいねぇ、お菓子食べる?みたいなムーブもされる。
童顔なのも相まって、私もう十分大人なのに……!と思いながら、小さい口でもそもそお菓子を頬張る姿に癒される人がいる。
サーヴァントと絡むことはほとんどなく、親しいのはカルデアスタッフのみんな。
たまに食堂担当のサーヴァントとは会話するくらい。
人の多い食堂に行くのは怖いので、基本的に早朝とか夜遅くとかの人が少ないタイミングで行くよ。
で、まあそういうスタッフがいるよっていう話を聞いて、高杉晋作が面白がらないはずがないので、もちろん探しに行きます。
いろいろと捜し歩いた結果、中心からはだいぶ離れた小部屋で作業をしている夢主を発見。
「おっと、ようやく見つけたぞ。君が夢主君だな」
「ひっ、だ、だれ……!?」
小動物のように震えて涙目で高杉を見上げる夢主に、ずきゅんと心臓に矢が突き刺さった。
え、このかわいい子が笑ったらどれだけ可愛いんだろう!?ってなって、慣れてくれるまで通い詰める。
意外にぐいぐい行きそうな高杉だけれど、ここは慎重に一つ一つ牙城を崩していく。
だんだんと高杉に慣れてきて微笑んでくれた瞬間に、好きだ、とかぽろっと零しちゃえばいい。
その時はめちゃくちゃ焦りながら誤魔化したけど、お互い告白しちゃった……されちゃった……って目も合わせられなくなる。
初々しい恋……していてくれ……。
夢主がどんな話を好むのかとか研究するし、好きな食べものを差し入れするし、何かを無理強いすることはない高杉のことを、嫌いになれるはずもなく。
だんだんと絆されていくし、高杉はそれを感じ取ってますます夢主にのめりこむ。
周りのスタッフもサーヴァントもいけいけ!がんばれ~!って初々しい二人を応援していればいいよ。
まさか高杉さんがこんな純愛をするなんて、と思っている坂本さんはいると思います。
もう一個。
謎に高杉に気に入られたカルデアスタッフ。
いつの間にか傍にいて、いつの間にか先回りされている。
最初はもちろん戸惑ったけれどそれが積み重なれば日常となる。
「やぁ、夢主。今日も可愛いね」
「高杉さん、おはようございます」
「ちぇっ、慣れてきちゃった?」
「まあ、そうですね……。ありがたみがなくなりました」
「なら他の言葉を考えようか」
みたいな日常。
もちろん仕事中もついてくるけれど、特に邪魔されることはない。
二人きりになるけれど、何か危ないことをされたこともない。
そう、夢主はつまるところ油断していたのだ。
高杉晋作も男なのだ。それこそ一等大きな欲望を抱えた、ね。
ここまで無防備に僕に微笑みかけるなんて、本当に馬鹿だなあ。
サーヴァントとはいえ僕だって男だし、そもそも君に好意を抱いているってことくらいもちろん自覚してるよね?
そんな男の前で警戒心を失っちゃあおしまいだろ。
ぐいっと華奢な体をソファに押し倒せば、何が起こったのかわからないと言わんばかりに目を真ん丸にして僕を見上げている。
くつくつと思わず笑みが零れ、ちゅ、と唇にキスをすれば、やっとこさ自分の身に何が起こったか把握したらしくばたばたと暴れ出した。
「何。君だって期待してたくせに」
「そ、そんなこと!どうしてこんな急に……!」
「急?ハハハ、面白いことを言うんだね。僕が君を好きだって知ってるくせに」
「す、好きって、だって、そういう意味なんて……」
「じゃあ今自覚しろよ」
表情を無くした高杉が慣れた手つきで夢主の服を脱がせにかかる。
ばたばたと暴れる夢主の手はいつのまにかひもで結ばれて抵抗さえ許されない。
「好きだよ、夢主。これで君は僕のものだね」
そう嘯いて、にっこりと微笑んだ高杉は夢主の胸元に紅い華を咲かせた。
ちなみに夢主もきらいな人を傍に置くわけないので、もちろん高杉さんに何かしら情を抱いている。
高杉さんはずーっと夢主を抱きたかったので、甘く優しくとろけるように抱くよ。
好きだよって何度も伝えるし、夢主はそれに絆されて……というか、まあ、おそらく好きだったんだろうなあ、と陥落する。
痛いことをされるかもと思っていたのに、壊れ物に触れるような感じで抱かれて、どきどきが止まらない。
もちろん高杉さんは油断させておいてぱくり、というシチュはめちゃめちゃ考えてた。
なんなら妄想で何度でも抱いてた。
でもやっぱり妄想より現実だよねぇ。ということで、一度夢主の体を知ってしまった高杉さんはそれから何度だって求めるようになるのでした。