BJのせいだから ギャンブルに負け、ルナピエーナファミリーに一時的に使用人という形でお世話になることになった晶は、とりあえずということでファミリーの使用する屋敷の一室を与えられた。
そんな晶の世話係として充てられたのは1番歳の近かったクロエだった。
掃除や家事の仕方は一通り知っていた晶だったが、なにぶん今回はマフィアの屋敷ですることだ。勝手が大きく異なったり、してはいけない暗黙の了解があったりするかもしれない。だからこそ、屋敷の説明をするためにクロエが宛てがわれたのだ。もちろん、ファミリーの中にはリケのように晶よりも歳下で、それこそ話しやすいような子もいただろうし、ファウストやレノックスのように歳が上であっても意地悪じゃないファミリーもいたはずだった。
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