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    レコ山葵

    雑食性ですが、基本はアビサル
    ここに上げるものは二次創作のR18小説や、私利私欲の一次創作のバックグラウンドです
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    レコ山葵

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    後輩ドクターに誘われて、もしかしたら本当にこの世に出すかもしれない物。
    なおこう言う形でのケル博は初

    木天蓼色の猫、翡翠色に染まる フェリーンの弱点をご存知か?
     1つは大き過ぎる音。彼らの耳は敏感で、傭兵内ではその耳の良さを活かして斥候にも選ばれる事は多い。
     もう1つは、子供のフェリーンに多く見られる、本能的な水への恐怖心。大人になればある程度はその恐怖心が薄れるとはいえ、薄まらずにそのまま水恐怖症として残り続ける事がある。
     そして最後に過去も現在も、恐らくこの先未来でも男女問わずフェリーン達の間で異常に、あるいは中毒的に、好まれているある植物から精製した茶色い粉末。その極めて少量であるにも関わらず、成人した男性フェリーンを瞬時に酩酊させ、発情期と見紛わない状態にさせる魅惑の存在。

    「成分検査の結果、“マタタビ”と呼ばれる極東に幅広く植生を持つ落葉蔓性大本の植物から分泌されるネペタラクトールと言う化学物質が、マタタビに含まれる通常の濃度を1とした場合の値でおよそ230倍の濃度で君の身体から発生し、ガス状に気化し続けている事を確認した」
     私の前にカルテを持って座り、淡々と喋るケルシーの顔には、ロドスで正式採用されている対源石粉塵、対気化薬物のフィルターを贅沢に2個も着けたガスマスクがどっしりと居座っている。
     そのガスマスクのせいで彼女の表情は読みずらいが、目線からはそこはかとなく「何故そんなに不用心で居られるのだ」と苛立ちを訴えている様にも見れるし、「何故そんな香りをさせて何も感じずにいられないと思うのか」と呆れを訴えている様にも見える。
    「今の所体調に変化はないな?」
    「ぁ、えっと、ハイ…ありません…」
     思わず言葉が尻すぼみになっていってしまったのは、ケルシーの眼光が秒単位で鋭くなっていっているからと言う妥当そうな言い訳をしておこう。
     あのペリドットグリーンの目の奥に見える光がいつもの理知的な怒りと呆れ、10手先を見据える叡智以外を孕んでいる事など十分に理解できそうに、いや、もうそんな表現ですら生温い。
    「このネペタラクトールが極めて異常な特異性を持つと判断出来る理由は大きく分けて2つ。君の生体細胞の一部からは、この成分を生成する酵素のイリドイドオキシダーゼが発見されなかった」
    「発見されないとどうなんだ?」
    「別のルートでの成分発生が考えられるが、血液にも頭皮から採取された細胞片にもそれらの酵素の断片らしき物は一つも存在が確認出来なかった。もしかしたら君の身体の奥深く、真皮層でのエキソサイトーシスの延長かとも考えられるが……この線は薄いだろう。話を元に戻すぞ?」
     一度小さく咳払いをして、最初よりも鋭くなった目で私を睨みつける。かのロンディニウム都市防衛副砲の砲弾を思わせる威圧感と重圧が向けられて、私の背中を冷や汗が流れる。無理も無い。
    「そしてもう1つの特異性だが、本来この成分を含むマタタビの抽出液は親水性が高く、水に混ぜれば簡単に溶ける。だが、これは…疎水性の性質を持つ。では反対の油やアルコールで落とせるかと言えばそうでは無い」
    「……つまり?」
    「つまり君の身体からその匂いが消えるまで、君からはこの特異性ネペタラクトールが放出され続けると言う事だ。聡い君の事だ、私の反応と対応速度からマタタビの効果は分かるな?」
     私は勿論分かっているとばかりに激しく頷いた。内心は一刻も早くこのケルシーと2人きりの医務室から逃げたいと考えているだけであって、話の内容には然程重点を置いていなかったからだ。
     だが、実際の所マタタビの成分は詳しくは知らない。私もフェリーンの特徴を持っているが、ブレイズがマタタビビール一気飲み大会なる大会を開催してケルシーに3ヶ月分の減俸命じられていた事は知っているが……
    「…その顔は、マタタビの効能をよく知らないと言う顔だろう?」
     そんな考えを見透かしたのか、大きく溜息を吐いたケルシーがまた口を開く。
    「マタタビの効果は、フェリーンやアスランにこれらを投与した場合に即時的な陶酔や酩酊、発情反応、理性の消失、食欲促進…大量に投与した場合、中枢神経の麻痺に始まり最悪の場合呼吸困難に陥る。これが、通常の、マタタビの効果だ」
    「えっと、私の身体から出てるのは確か300倍……」
    「230倍だ。まだ年齢もそこまでいっていない子供のフェリーンや老齢のフェリーンに取っては興奮物質と言うよりももはや劇物、即死であればまだマシと考える場合もある」
    「つまり、今の私は歩くフェリーン全自動ヘソ天強制屈服発情装置」
    「………表現は悪いが、概ねその通りだ。今の君をカランドの主人の前に出せば…こちらに完全に有利な条約を少なくとも8つは締結出来るだろう。最も、会議後の君の安全は保証しないが」
     最後の言葉には冷や汗以上の物が流れた。確かに今の私がカランド貿易の長であるシルバーアッシュの前に立てば適当に条約を結んでさっさとお持ち帰りされそうだ。
     彼から向けられる感情は間違いなく恋愛感情に等しい物であり、そんな彼の前に今の私が立てば「食べてくださ~い♡」と媚びっ媚びの上目遣いで煽っていると見做されて間違いないだろう。そんな事態だけは御免だ。

    「さて、以上の事から今の君がどれほど危険な生物兵器であるかと理解できただろう?」
     今度こそ、私は本気で頭を縦に振った。ロドスに多いフェリーンの少女や女性に艶めかしい目と熱気湿気を含んだ視線を向けられる事については良い気分でしかない。
     しかし、だ。こう言っては何だがロドスの男性フェリーンオペレーター達に熱い視線を向けられるのはあまり良い気分とは言えない。そう言う関係を求めている存在がいるかもしれないが、今はその時ではない。
    「分かった、分かったから、私はこれからどうすればいい?」
    「私の相手をしろ」
     今、私の目の前に居るロドス屈指の名医であり、テラの大地の多くを知る長寿のフェリーンであり、目をつけられたら2度と逃げられないと噂の、“あのケルシー”が、今何と言った?私の相手をしろ?
    「待て、ケルシー、何の相手をすれば良いんだ?」
     いや、まだ夜伽やケルシーの下の世話をすると決まった訳じゃない。そう自分に言い聞かせ、信仰する対象を持たない理学の徒である私ですらこの時ばかりは必死に祈った。それはもう極東の神や、サンクタの神、サルカズの神、リーベリの神、ペッローの神、アダクリスの神などなど…その為多くの神に多大なる祈りと懺悔を繰り返して
    「私の性処理と……君への処罰、君への感情処理だ。さぁ、そこのベッドに座って股を開け」
     聞き間違いだと信じていた私は粉々に砕け散った。ガスマスクを脱いだケルシーの顔は蕩けている。恐らく私から分泌される成分はあのガスマスクですら貫通して影響を及ぼすのだろう。
     考察している内に特異性ネペタラクトールを更に吸い込んで熱に浮かされた様な表情になったケルシーが私を担いでベッドに押し倒した。そのまま私のロドス特製のコートを乱暴に破って……破って?
    「早く、股を、開けと言っているんだ!」
     普段の医療現場でさえも大声を出して荒れることのないケルシーが苛立ったような声を出す。なるべく穏便に済ませたい私は素直に破かれたコートを脱いで股を開いたそこには、当たり前の様に柔らかい存在が寝そべっていた。
     それを見たケルシーが呆れた様に溜め息を吐いて、あろう事か陰茎にキスをした。あのケルシーが!自分から!
    「んちゅ……ちゅう…っ……っふ…んぢゅっ……」
     艶めかしい音を立てて陰茎にキスを幾度と無く浴びせ、時折強く吸い付いて鬱血痕——つまりはキスマークを付けていく。その頃には陰茎もケルシーの片手くらいの大きさに育っていた。
    「…ふん、これで、ようやくこの大きさか」
     片手で弄ぶ様に陰茎を何度や弱く握り、大きさと熱を確かめる。無意識だろうが、それでも自分の口端に恍惚とした笑みを浮かべている。そしてその笑みをゆっくりと嗜虐的な物に変えていく。
    「君は、どうやら私の陰茎直キス程度で興奮する様だな?以前から脆弱だとは思っていたが……ここまでとはな。失望したぞ、ドクター?」
     とても楽しそうな表情でそんな言葉を陰茎をゆっくりと扱きながら甘く香る声で囁く。
    「勝手に失望してろ…?このサドフェリーン…!……みゃあっ!?」
    「そんな生意気なドクターの口はっ、こうしてやる…!」
     私に生えるフェリーンの尻尾がむんずと掴まれる。
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