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    蒼(あお)

    @rainysky1726

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    蒼(あお)

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    キスの日ということで、書き途中のものから、キスメインでもないのになぜかガッツリ書いていたキスシーンを引っ張ってきました!
    前後切ってるので話としてはなんじゃこりゃかも。短い上に唐突に終わります。

    #五悠
    fiveYo

    好きです、付き合ってください。というベタな言葉から始まったお付き合い。時間さえあれば一緒に居たくて忙しい合間を縫って共に過ごした。傍にいたらくっつきたくなって手を繋いだ。二人きりになれば体温を感じたくて抱き締め合った。距離感を探り合い、確かめるようにゆっくりと、ひとつずつ。そうして進んできたふたりが、もっと互いの近くにいきたくて唇を合わせるようになったのは、少し前のことだった。
    表面を触れ合わせるだけのうぶなキスにも慣れてきて、この日は久しぶりに五条の部屋でゆっくり過ごせる日で、風呂上がりでほかほかな体温が心地よくて。どちらからともなく始まったキスのやめ時が分からなくなった。
    くっついては離れて、息をついたらまたくっついて。何回目かの息継ぎの時、意図せず鳴ったリップ音で火が着いた。これまでよりも強く押し付けては、チュッと音を立てて離れるのを繰り返す。しっとり合わさってはぷるんと離れる感触が気持ちよくて、もう一度。その内もっと感触を味わいたくなって、ほんの少しだけ唇を食んだ。虎杖の少しカサついた下唇の奥、つるりとした粘膜が上唇の裏と僅かに触れ合う。たった数ミリ合わさっただけの皮膚が受け取るぬるりとした感触に物凄く興奮した。もっと、もっと今のが欲しい。縋るように首に回された腕にも煽られて、気付けば五条は殆ど押し倒すような体勢で、夢中になって虎杖の唇に吸い付いていた。
    敏感な唇で触れると見た目よりも厚く感じる下唇を挟んで吸って、ちゅぱと鳴らして離れて。飽きることなく何度も繰り返した合間、ふと少しだけ顔を離して見下ろすと、熱い息が漏れる暗い隙間の奥に赤く濡れた舌が目に入った。不随意な蠢きが誘っているようだった、なんて責任転嫁だろうか。薄く開いた唇を今度は少し斜めに重ね、合わさった隙間から粘膜のかたまりを滑り込ませた。口の中というのは実に様々な感触がする。歯、頬の内側、上顎、舌。自身の口内にも同じものがあるはずなのに、自分とは違う体温を纏ったそれらはまるで全く違うもののようで、夢中になって舐り回した。
    五条の舌が好き勝手する度に、閉じられない口の隙間から虎杖のくぐもった声が漏れ出る。語尾の甘ったるい喃語が欲を煽り、腰周りがじくじくと熱を帯びてゆく。身をくねらせる虎杖もきっと同じだろう。首を引く手が熱い。
    付き合い始めてひと月と半分くらい。誰にも邪魔されない自室にふたりきり。まだ夜も更けてはいない。何より相手が乗り気だ。先に進むにはこれ以上なく絶好のタイミングだろう。だが五条は散らばりかけた理性を掻き集め、待ったをかけた。
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    蒼(あお)

    MAIKINGキスの日ということで、書き途中のものから、キスメインでもないのになぜかガッツリ書いていたキスシーンを引っ張ってきました!
    前後切ってるので話としてはなんじゃこりゃかも。短い上に唐突に終わります。
    好きです、付き合ってください。というベタな言葉から始まったお付き合い。時間さえあれば一緒に居たくて忙しい合間を縫って共に過ごした。傍にいたらくっつきたくなって手を繋いだ。二人きりになれば体温を感じたくて抱き締め合った。距離感を探り合い、確かめるようにゆっくりと、ひとつずつ。そうして進んできたふたりが、もっと互いの近くにいきたくて唇を合わせるようになったのは、少し前のことだった。
    表面を触れ合わせるだけのうぶなキスにも慣れてきて、この日は久しぶりに五条の部屋でゆっくり過ごせる日で、風呂上がりでほかほかな体温が心地よくて。どちらからともなく始まったキスのやめ時が分からなくなった。
    くっついては離れて、息をついたらまたくっついて。何回目かの息継ぎの時、意図せず鳴ったリップ音で火が着いた。これまでよりも強く押し付けては、チュッと音を立てて離れるのを繰り返す。しっとり合わさってはぷるんと離れる感触が気持ちよくて、もう一度。その内もっと感触を味わいたくなって、ほんの少しだけ唇を食んだ。虎杖の少しカサついた下唇の奥、つるりとした粘膜が上唇の裏と僅かに触れ合う。たった数ミリ合わさっただけの皮膚が受け取るぬるりとした感触に物凄く興奮した。もっと、もっと今のが欲しい。縋るように首に回された腕にも煽られて、気付けば五条は殆ど押し倒すような体勢で、夢中になって虎杖の唇に吸い付いていた。
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