大事な思い出はその目に焼き付けろ「う…くそねみィ……」

その日土方はボロボロだった。冬の乾燥で蔓延したウィルス性感染症に隊士達が次々と罹患。巡回の穴を副長自身で埋める事数回。休みを返上して勤務を続けていた。そうして気付けば20連勤。新政府が立ち上がったばかりの江戸に労働基準法なぞまだ存在していないし、人手不足を補うのは上司の勤めと身を粉にして働いた。その結果、流石に疲労困憊で眠気も強い。この疲れた身体は健康ランドで癒してからゆっくり眠ろう…そう考えかぶき町へ来ていた。

「定春ー！止まるアル！」

聞き覚えのある少女の声に振り向くと白い軽自動車が土方を跳ね飛ばした。土方にはその塊が軽自動車に見えたのだろう。

「わんっ」
「駄目じゃない定春。あ…やべ」

mist　　“嗯，嗯，我知道了。”

　　“可是副长——”

　　“啊啊，没事的没事的，你是老妈子吗话这么多。”

　　还在发出声音的电话被毫不犹豫地挂掉了，山崎的声音消失在空气里。土方十四郎还没从山崎的话里缓过来，只感到头疼。他从口袋里掏出一支烟，下一秒有支手从身后伸了过来将那支烟夺走，然后那支可怜的烟草被丢到地上用力地踩了踩。他低下头只能用余光看到双被擦得锃亮的皮靴。他转过去，皮靴的主人挖了下鼻孔，毫无道歉的意思。

　　“喂喂，土方君别这么看着我，我这也是为了土方君的身体着想。”

　　“我可不想被早就得了糖尿病的混蛋这么说。”

　　“哈？糖尿病？阿银我啊每周只能吃得起两次巧克力巴菲呢，糖尿病什么的都不存在啦。”

　　坂田银时挥挥手，毫不在意地说着。土方十四郎又拿出一支烟，然后又被坂田银时抢走了。他有些不理解，为什么坂田银时总是抢走他的烟。