わんにゃん🩸2ゆうじはしばらく家に居ないことがある。飯は置いて行ってくれるものの、ゆうじの温かい手やあの明るい声が聞こえないのでとても寂しい。
寂しくてゆうじの枕を齧ったりティッシュを散らかしてたりしているがゆうじは一向に帰って来ないのだ。猫はそんな俺を呆れたような顔で見ている。
知っているぞ。猫も実はゆうじが居なくて寂しいんだと。
日中は日向ぼっこをしている猫にくっついて寂しさを紛らわせる。夜はゆうじの匂いが残るベッドで丸くなって眠る。そんな数日が過ぎるとようやく外からゆうじの足音が聞こえた。ゆうじの足音も匂いも声も俺はもう全部覚えたんだぞ。
ガチャっと玄関が開く音より先に走り寄る。ゆうじに思い切り抱き着いてたくさん匂いを嗅いで、ゆうじの頬にキスをしてべろりと舐めた。
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