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    yukikeri3

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    yukikeri3

    MOURNING新刊の原稿に書いてたけどたぶん消す未来主と若にるの出会い編その時ニールは死を覚悟していた。だがそれは誰のせいでもない、身から出た錆というやつだった。

     それまでのニールにとって、身の回りの物事が退屈で仕方がなかった。せっかく入学した名門大学も半年ほどでフェードアウト。好奇心の赴くままに裏街道を渡り歩いていたら、いつの間にか良くない連中の使いっ走りになっていた。いわゆるマフィアと呼ばれている連中だ。
     ニールはそこで鍵開けの技術を覚えた。もともと物覚えがよく頭が回る。ありとあらゆる防犯システムやアナログから電子に至る鍵の構造。あっという間に精通するまでになり、悪い連中からは便利に使われた。
     いわゆる下っ端だったが、それはそれで楽しかった。言われるがままに鍵を開け、システムをハッキングした。それによって何が盗まれようと誰が死のうと関係なかった。
     そのツケが今、回ってきたのだ。

     組織同士の対立抗争に巻き込まれ、銃撃戦の真っ只中にニールはいた。今までは鍵を開けて小遣いをもらえばそれでおしまいだったのに、今回はそうはいかなかった。ニールがこじ開けたのは、敵対組織が資金を貯め込んでいた大型金庫の鍵だった。だがこじ開けた金庫の中からは大金ではなく 4919