【SPN】イマジナリーフレンドの話【C/D←ジミー】 Dean Winchester
イマジナリーフレンドって、知ってるか?
見えない友達ってやつ。
サムには昔、イマジナリーフレンドがいた。幼いサムはしきりにその話をしていて、「サリー」と呼んでいた。最初はモンスターの話をしているのかと思っていたが、サムにしか見えないことと、その殆どがくだらない妄想話で狩る存在ではないことを確認した俺はサムの話を鬱陶しく思い、冗談半分に聞いていた。それからしばらくして、サムは「サリー」の話をしなくなった。どうやらイマジナリーフレンドは必要なくなったら自然と消えるらしい。そんな文献をボビーの書斎で読んだことがある。その時に必要な「友達」が現れるのは、傷ついた辛いトラウマを埋めるためのものであり、自己再生ともいえる。俺は、追っていた文字から目を離し本を閉じた。埃が舞うそれに顔を背け、本を棚に戻す。「見えない友達」これには少しだけ既視感がある。誰にも言えなかったことだが。
6361