朝まで、きみと「ん……」
隣の気配が動いたような気がして、意識が浮上する。やけに意識がぼやぼやとしている気がするのはさっきまで事に及んでいたからかなのか、それとも純粋に眠いからかなのか。
「すまん、起こしたか」
重たい瞼を持ち上げると、身体を起こした半田が金の瞳でこっちを見下ろしている。目がしぱしぱして数回瞬きをしていたら、半田の手のひらが俺の頭をふわりと撫でた。
普段のあの俺に嫌がらせするのが趣味、みたいな傍若無人を絵に描いたみたいな半田と違って、こうして恋人として過ごす半田は、やけに優しい。いや、恋人に対してまでもああいう態度しか取れなくてベッドでもセロリ振り回す奴だったらドン引きするけど。
「ん〜…………どこいくの」
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