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    「もしも違っていたら。」
    五と夏の立場を逆にしてみました!でも夏五じゃないです…()良かったら読んでみてください(> < ;)

    #五条悟
    fiveGnosis
    ##ミミナナ
    ##立場逆
    ##離反if

    もしも違っていたら。五条side
    〇〇〇〇年〇〇月
    「五条様!」
    「五条様は今日も素敵です!」
    僕を見つめる2人の少女。ニコニコと幸せそうに笑っている。

    「ありがとう───

    ───美々子、菜々子。」
    彼女達の頭を優しく撫で、僕は今日も仕事に行く。

    もしも少し違っていたら?
    五条side

    高専に入学して直ぐに親友が出来た。俺を人間と見てくれる数少ない人間の1人。自分以外で初めて会った最強。
    でも出会いは最悪だった。
    「何その前髪、ダッサ」
    「外で話そうか。」
    そこからすぐに喧嘩に入り担任から思いっきり拳骨を食らったのは言うまでもない。

    ここに居る奴らはいい意味でも悪い意味でも俺の事を化け物とは思わなかった。それが嬉しい反面いつこいつらが俺の事を化け物扱いするのかと怖い気持ちもあった。一人で孤独に生きてきてやっと手にした幸せが零れ落ちるのが嫌だった。だから必死でみんなと揃えた。必死でみんなと勉強した。必死でみんなと向き合った。全部全部全部この幸せが長く長く続く様に。
    しかしこの幸せは長く続かなかった。
    2006年8月¦
    任務内容

    星漿体の少女の護衛と抹消。

    派遣

    特級呪術師2名
    五条悟・夏油傑

    誰もが成功すると思っていたこの任務は呪力0の伏黒甚爾の乱入により


    失敗。

    ここから全てが狂いはじめた。

    見渡せば非術師が五条を見ながら、正確には亡骸になった天内理子を見ながら拍手を送っている。なんでこいつらはそんな事ができているんだろうか?
    ──『呪術は非術師を守るためにある。』
    昔、親友から言われた言葉。あの時は納得出来たのに今の俺には何故かそれを納得出来なかった。こいつらを……守る?なんで?どうして?黒い何かが心を染め上げて行く。視線を逸らすといつ来たか分からない親友が俺を見て天内を見て非術師を見て絶句している。お前もそうなるだろ?
    「こいつら殺すか?」
    ───
    「っ……いい意味が無い。」

    この時、傑は首を縦に振ることはなかった。


    あの件で反転術式を会得した俺は気づけば最強になっていた。


    呪霊を祓って、祓って、祓って、また祓って。代わり映えのない生活を送っていた。どんなに食べなくても、寝なくても反転術式を持った俺はそうそうに倒れる事はなかった。
    そんな生活を送れば嫌でも非術師と顔を合わせる時間が増え、高専の奴らとは会話すらまともに出来ない日々が続いていた。
    今思えばこの時に少し休養を取って誰かと話せていれば未来は変わったかもしれない。
    心に残る黒い感情を抱えたまま任務をこなしていたある日に俺の心を壊す決定的な事が起こった。
    灰原と七海が行った任務に誤りがあったらしく俺じゃないと祓えない呪霊が出たと言うことを知らされすぐに俺はその呪霊の祓除に向かった。しかし帰宅した時に知らされたのは後輩の一人灰原の死亡だった。すぐに灰原達の元へ行き、扉を開こうとしたその時だった。
    「もうあの人1人で良くないですか?」
    紛れもはい七海の声だった。
    そう思うのも無理はない、俺はあいつらが祓えなかった呪霊を瞬殺で祓った。でも呪霊の祓除で追い詰められていた俺はこの言葉で心に大きな亀裂が入った。
    傑ならこれを否定してくれると思った。しかし帰ってきたのは無言だった。『無言は肯定』とはこういうのを表すのだろうか。こんな小さな事が俺の心を引き裂いた。
    俺は静かに自室へと向かった。
    これが本当の悪夢の始まりだった。


    あの件から程なくして俺はいつものように任務に向かった。
    2007年9月¦
               
       
    〇〇県〇〇市 (旧〇〇村)


    任務内容
    村落内での神隠し、変死。その原因と思われる呪霊の祓除


    派遣


    特級呪術師
    五条悟


    そこに向かうと非術師共は俺を見るなりヒソヒソと何かを話し始めた。
    その会話に耳をすませば、
    「◇◇◇◇◇◇◇。(化け物が来た。)」
    だの
    「◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇◇。(いやもしかしたら神の使いかもしれん。)」
    だの意味不明な事を言っており途中からは極力会話を聞かない事に専念した。
    目的の呪霊は案外早く祓う事が出来た。しかしその村の非術師達は『まだ見て欲しいものがある。』といい俺を半ば無理矢理その場へ連れていった。
    非術師達が指を指している物を見るとそこにあった、いやいたのは牢屋の中で全身傷だらけで体を震わせ怯えた目をした2人の幼い少女達だった。非術師ではない、呪術師だ。
    「…どういう事だ…?」
    「◇◇◇◇◇◇◇◇(こいつらが今回の原因だろ!?)」
    「◇◇◇◇…◇◇◇◇◇◇◇◇(汚らわしい…早く殺してください。)」
    「いや原因はさっき祓って……」
    「◇◇◇◇!◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇!(いいえ!私の子はこの化け物達に酷い事をされた事がありますよ!)」
    「ちが……それはそっちが…」
    「◇◇◇◇◇◇◇!!!!(黙りなさい!!!!)」
    多分ここで俺は何かが自分の中で崩れていくのを肌で感じた。
    俺は静かに少女達の元によると牢屋の隙間に手を入れ彼女達の頭を優しく撫でた。
    「今まで怖かったね。もう大丈夫だよ、俺が…"僕"が助けてあげる。ちょっと目を瞑っててね?」
    「う、うん。」
    そう伝えると彼女達は目を強くつぶった。
    「…………◇◇◇◇!◇◇◇、(………いつまで待たせる!早くころs)」
    「うるせぇよ。」


    『               』は……嫌い。


    これが僕の本音。
    この時にはもうこの思考が頭を塗りつぶして他のことは考えられなかった。グチャと汚い音をたてて人が潰れ死んでいく。
    「あぁ無限はるの忘れてたな。『   』の血で汚れちゃったよ。」
    牢屋をこじ開け双子を手に取る。かなり小さい子供達、後で名前を聞こう。外に出れば騒ぎに駆けつけた奴らが喚き散らしていた。
    「……はぁ。」
    パチンと指を鳴らせば辺りはクラッカーのように頭が破裂して次々と倒れていき、辺りは静まり返った。


    誰もいない村を歩く1人の青年と少女達。


    ─────ごめん傑、僕はお前を置いていく。


    山を降りると未だに目を瞑ったままでいる子供に苦笑しながら『もう開けていいよ。』と言うと静かに目を開け僕に抱きついた。
    「そういえば名前聞いてなかったね。」
    「わ、私美々子!」
    「私が菜々子!」
    双子なのかな、美々子と菜々子か。
    「僕は五条悟。よろしくね。」
    優しく手を伸ばすと2人はその手をぎゅと小さい手で強く握った。

    ───────・担当者(高専3年 五条悟)派遣から5日後旧〇〇村の住民112名の死亡が確認。
    ・全て呪霊による被害と思われたが残穢から五条悟の術式によるものと断定。
    ・五条悟は逃走。呪術規定9条に基づき呪詛師として─────

    ─────処刑対象となる。


    「おっ、犯罪者じゃんどうしたの?」
    「ははっ、みんなの顔見てさよならしてから消えようと思ってね。運試しってやつだよ。」
    「夏油に連絡していい?」
    「構わないよ。」
    本当にただの気分だった。これといった理由はなかった。
    「もしもし、夏油。今五条と話してるんだけど…」
    ────

    「説明してくれるかな。悟!」

    ───

    「硝子から聞いたろ?それが全てだよ。」
    「だからって……非術師を殺す理由にはならないだろ!!!!」
    「非術師が消えれば呪霊は生まれない…そうすれば俺たち呪術師が死ぬ事も無くなるだろ?」
    「君一人でそんな事出来るわけないだろ!」
    「できるよ。だって俺は"最強"だから。」
    「何を馬鹿げた事言って……。」
    「……傑から見て俺はなんだった?───

    ───やっぱり化け物だっただろ?

    「そんな…ちが」

    俺は最強だから五条悟なのか。
    五条悟だから最強なのか。」
    「何が言いたい。」
    「別に…思った事を聞いだけだよ。」

    ─────

    「殺したいなら殺せ。それには意味がある。」

    [───────────────…。]

    そこからは早かった。五条家を潰して仮の家を借りて住み、双子を育てた。
    「あぁ……痛いねこれ。」
    「全然大丈夫です!」
    「ダメだよ動いたら。……僕も他人の傷治せたら良かったのになぁ…。」
    「「…………。」」
    いきなり黙り出した2人を見上げると顔を合わせてにまにまと笑っている姿があった。
    「?……どうしたの?」
    「五条様は神様なんですか?」
    「……へ?」
    「私達を助けてくれたのでそうなのかと思ったんです!」
    「……君たちがそう思うならそれでいいよ。にしても……神様か、悪くないね。」
    クスッと笑うと彼女達もくすくすと笑いだし仕舞いには大声を上げて笑ってしまった。

    しばらくして、家族'(仲間)も出来て全てが順調に進んだ。
    全ては呪術師だけの楽園を作るため。



    〇〇〇〇年〇〇月

    「「行ってらっしゃい五条様!」」

    「〜終〜」


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