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    Liru

    @Liru_landscape

    小説/製作途中と倉庫

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    Liru

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    コノ+アサ+ハイ
    種自由後、コーディ移住が活発になった頃にプラントへ上がった捏造コノの過去をただ話してるだけ

    ##種

    地球(ほし)の故郷「地球にゆっくり滞在するなんて何時ぶりでしょうねー?いや、休暇という意味では初めてかも?」
    「おや、初めてかいアーサー」
    一息つこうとコーヒーを取りに来たら、珍しくアーサーとアルバートが一緒にいた。まあアルバートの方は話を聞いてるのか分からないほど端末を凝視しているし、アーサーの方も構わず話していて、いつも通りと言えばいつも通りではあるか。
    「基地で補給を受けたりなどはありましたが、それ以外となるとコンパスの設立時に来た時ぐらいですかね」
    「そうか、それはゆっくり見て回れるといいね」
    大きな戦いが終わり、アークエンジェルのクルー達をオーブに送り届けるついでに、ミレニアムのクルーもこちらで休暇となった。アプリリウスもまだ混乱しているだろうし、いつもと違う場所での休暇はリフレッシュになるだろう。
    「そういえば艦長は地球のご出身なんですよね?」
    「もう随分前のことだけどね」
    25年か……四半世紀経つとは時の流れは早いものだ。それは年寄りにもなってしまう。
    「ご出身はどちらなのですか?」
    キッとアルバートがアーサーを窘めるように睨んでいるが僕としては問題ない。プラントへ上がった理由に色々ある人もいるからその反応も間違いではないけれど、それならコンパスの艦長席にはいない。
    「アルバート、大丈夫だよ。僕はこの地球も好きだし、中々昔話はできないからねぇ。出身はユーラシアで母はユーラシアの人だが、父はこのオーブ出身でね。幼い頃に何度か来たことがあるよ」
    「えぇー!オーブにご縁があるのですね!」
    「プラントに上がる前もオーブに来ないかと誘われたんだけどね。結局そのまま上がったから、大人になってから来たのは僕も出向してからかな」
    「オーブに移住していたらなにか違っていたのかもしれないね……」
    この長いようで短くもある時間でたくさんのものを失ってしまった。もちろん住む国が違えば大きく変わったものもあるだろう。カップを掴んでいた手を広げてその歳月を感じる掌を見つめる。
    「艦長……」
    「でも僕ひとり違う場所にいたところで、結果は何も変わらなくて何を知っていて知らないかが違っただけかもしれない、なにより君達に出会えていなかったかもしれない。それなら君達と出会えたこの選択を間違いだとは思わないよ。むしろ僕の宝だ」
    「艦長……!」
    「ここは美しい国だ、変わらず。あれが撃たれなくて本当に良かった……僕の故郷はもう焼かれてしまったから」
    「ここも貴方の故郷のひとつです」
    いつの間にか端末を閉じていたアルバートがまっすぐこちらに目を向けそう言う。彼にしては珍しい言い回しだが、少し感傷的になってしまった自分を慮ってくれてるのだろう。
    「そうかな……うん、そうだね。ここは僕のルーツのひとつだから。一緒に故郷を見て回ってくれるかい?」
    「「ぜひ」!」
    「はは、じゃあ明日はよろしくね」
    ぽんっと2人の肩を叩いて立ち上がり食堂を出る。さて、せっかくなのだから少しリサーチするか。
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