生徒会役員で風船爆弾ゲーム時間が来ると風船爆弾が破裂する仕組みのおもちゃをお題に答えたら次の人へ順番に回し、破裂したら負けというルール。
「めっちゃ面白そうっ皆でやりましょうよっ」
「いいですね、やってみましょう」
「えっ!? 京会長がそう言うなら‥‥」
珍しいくやる気のある会長の鶴の一声にレン君はやったっと歓喜の声を上げて喜び、困惑顔をしながらしぶしぶと従う久宝院君。
「良かったんですか?」と京先輩に声を掛けると
「先ほどの利き茶では、運営側で一緒に参加は出来なかったので‥‥出来れば皆さんと一緒に参加したかったのですよ」
「!‥‥では、一緒に楽しみましょうっ」
京先輩の実は皆と一緒に遊びたかったと言う気持ちを知れて嬉しくなる。
「お題はなににします?」
「皆が知ってて‥‥正解がわかるやつじゃないとだめだよね?」
「難しく考えなくてもいいんじゃないかな?――例えば連想ゲームで、青いものを答えるとか‥‥どうかな?」
「なるほど~それなら答えが分かりやすいですねっ」
「良い案ですね‥‥久宝院君もそれでかまわないですか?」
「俺様は何でもっ」
そうして始まった風船爆弾ゲーム。
1回目は偶然かもと思えたことも、2回目ではやはりと気づき、水端につめよる。
「水端ぁ~‥‥わざとやってるだろうぅ~~‥‥」
「そんなことないよ‥‥本当に思いつかなかったんだ」
余裕そうな顔で応えた後、こっそりと耳打ちしてくる。
「でも‥‥久宝院君が答えてたら‥‥隣の橘さんで破裂してたのかな?」
ハッとして、ちらりと隣の橘を見やる。
「次も頑張ってね‥‥久宝院君」
「うぐっ」
なにやら話してる様子だったけど、内容までは聞こえなくて。
でも、さすがに2回も久宝院君で破裂しているし、余裕そうな水端君の顔を見てたら気の毒に思い‥‥こっそりと申し出る。
「あの、久宝院君‥‥順番変わろうか?」
「そっ‥‥んなことしたら俺様が負けたことになるだろうっ!?」
勝ち負けの勝負以前に‥‥水端君の術中にはまってる気もしなくもないけど‥‥と心配しながらも、久宝院君の負けず嫌いは止められそうもないかな。
そして、3回目のゲームも同じ結果に‥‥。
「久宝院先輩、ドンマイですっ」
「勝負には運がつきものですから‥‥調子が悪かったのでしょう」
レン君がからかうように励ましの声をかけ、すかさず京先輩がフォローを入れる。
「これは‥‥あれだ‥‥っ、試合に負けて勝負に勝ったって奴でだなぁ!」
苦し紛れの言い訳に聞こえたのか「負けてるじゃないですか」とからかわれる、くすくすと笑みを浮けべながら、水端君が肯定する。
「そうだね‥‥カッコ良かったよ、久宝院君」
「ぐぬっ‥‥‥水端ぁぁあ~~」
END
2022/04/14 読んで頂きありがとうございました。