未来の在り方について。次の公演に向けて、足りないものを買いに行こうと類に提案され、片手に荷物、次の場所を決めようと外を歩いていた。
わあっと聞こえた歓声に目を向ける。
横にいた類も同じようで、同じ方向へ目を向けていた。
そこには、純白を身につけた男の人と女の人、そしてそれを祝うように周りの人が笑顔を向けている。
結婚式。
とても大切で、泣きたくなるほど幸せで、儚く、けれども記憶に一生残るであろう大切なイベントが綺麗な教会で行われていた。
「…きれいだな。」
綺麗だった。
とても。とても。それは言葉で表し切れない程。
空に舞う赤やピンクの花びら。
参加者たちの笑顔。
そして、嬉しさで涙を流す生涯を誓った人。
薬指に嵌められた、関係を表す指輪。
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