女体化好きの発想による妄想。ミカエラちゃんが生まれたときは確かに女の子だったのでミカエラという名前をつけた。というひねりの無い話。兄が結界術に目覚め、妹は特殊な方向に変身能力が発達してしまい、たまに性転換する吸血鬼に。
幼いある日、外で遊んでいてスッポンポンになって水遊びをしている兄の真似をしようとして「ミカエラは女の子だからダメだ」と言われ、「じゃあ私も男の子になる!」と言い放ち服を脱ぎ捨てる。
「俺の妹にちんちんが生えたーーーっ!!!」
兄の絶叫で集まる父母・一族の者たち
「えっ?……えっ? だって、確かに産んだとき女の子だったわよ?」混乱するガブリエラ。
「吸血鬼って不思議だねえ」おっとりと感想を述べる父(人間)。
「吸血鬼の特性じゃないわよ!」
結局、変身能力の発露らしいということで、
「ケンと一緒に遊びたくって男の子になったのかミカエラ。その発想はなかったな、すごいぞ」ニコニコと誉める父。
「えへへ」誉められてうれしいミカエラ(少年)。
「わかったから戻りなさい、はしたない」呆れかえっている母。
「……どうやって?」
「能力の暴走?!」
「今日から変身コントロールの特訓をしますよミカエラっ!!」
その後、特訓の甲斐なくあまりコントロールが効かず、たまに女に戻ったり男になったりしている。不意打ち。
母「どうして忘れた頃にいきなり変わるのこの子は両生類なの魚類なの?!」
父「女でも男でもミカエラは可愛いねえ」
母「あなたは甘やかさないでちょうだい!……まったく、こんなんじゃ嫁にも出せやしない」
兄「ミカエラは俺が一生守るからお嫁に行かなくていい!」
母「またおまえはややこしいことを言い出すんじゃない!!」
でもまあ生まれたときが女だったから名前はミカエラのままで。(男の姿のときはミカエルと呼ぼうか、という話もあったがややこしいめんどくさいコロコロ変わるな女でいろ等いろいろ言われて怒られた。)
思春期にもなると女の子の姿のままで安定し、(兄さんステキ……♡)などと恋心も抱いたりしていたが、不穏な時代に直面し、いよいよ危急存亡の秋、戦うために男性の身体でいることを選択する。
一族滅亡後、人間社会に紛れて生き抜くには男であった方が有利な時代。長い時を経て三兄弟として日本に落ち着く。
やがてマイクロビキニなんつーものに目覚めた弟が、いつまたいきなり妹に戻るかわからないお兄ちゃんの心労や如何に。