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    伊那弥彪

    ラクガキと二次創作文物置。支部にアップしたりする。

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    伊那弥彪

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    青い鳥にアップした宇鬼化ifうぎゅ

    ##宇妓
    ##鬼化if

    訳あり下弦様2「これより‥下弦の壱天元より申し込まれた、上弦の陸妓夫太郎と下弦の壱天元による『入れ替わりの血戦』を執り行う!」
    「は?」
    「え"?」

    無限城にて、鬼の頂点・鬼舞辻無惨より「入れ替わりの血戦」が高々に宣言された。その宣言に、突然呼び出された天元と妓夫太郎は眉をしかめ、更に天元は無残に不服そうな視線を向けた。

    「無惨様…俺は申し込んだ覚えがありませんが?」
    「いいや申し込んだ!私が言うのだ!!間違ってる筈がなかろう!!」
    「…もしや無惨様、ボk‥」

    失礼極まりない言葉を口にしようとした天元を、隣に座る妓夫太郎がその口を手で抑え塞ぎ込む。

    「何だっ?何か不服でもあるのかっ?」
    「ふごごごッ」
    「いえ‥ありません」

    天元は「勿論」と答えたかったが妓夫太郎により塞がれて意思表示できず、代わりに妓夫太郎が不服は無いと答えてしまう。
    とは言っても妓夫太郎も不服はあるにはあるのだが、鬼の頂点である無惨へ口答えしようものならば何をされるか分かったものではない。今ここに居ない妹の身も危険に晒してしまうかもしれない。故に逆らわない。
    何故こうなってしまったのかと言うと……本日は無惨の虫の居所が非常に悪かった。なので態度の気に食わない天元へ八つ当たりした。それだけである。妓夫太郎は完全にとばっちりである。

    「では『入れ替わりの血戦』を始めよ。私には時間がないのだ」
    (だったらこんな嫌がらせしてくんなよ‥)
    「……」

    どこまでも自分本位に進めていく無惨に、天元は内心呆れきっていたが表情には出さないようにはしていた。妓夫太郎もまた表情を無にし、『入れ替わりの血戦』の場へと歩いていく。

    (いつもは舐めた態度を取っている天元だが…さて。妓夫太郎相手にどう血戦を乗り切るものか)

    天元と妓夫太郎の仲は天元より告げられている為承知している無惨は、天元が妓夫太郎に手出しできない事を計算尽くでこの血戦を開いた。
    天元が妓夫太郎に負けた場合、妓夫太郎に天元を吸収させ、妓夫太郎を強化させれる。もし、天元が勝った場合…いや、あの溺愛っぷりからして絶対に勝たない。手出ししない筈。したらあの宣言は何だったんだ。自分でも軽蔑するぞ…。そう考えていた。
    そしていざ対峙しあう天元と妓夫太郎…二人とも相手の出方をうかがっているのか、動きがない。天元に関しては扇子を出して自身を扇いでいる‥戦う気等微塵も感じない。やはりこの男は勝つ気がないな。そう無惨が微笑みを浮かべた時、妓夫太郎が動く。
    血鎌を構え、天元へ真正面から斬りかかっていく妓夫太郎。そんな妓夫太郎に対して天元は未だ微動だにせず扇子を扇いでいる。

    (まだ動かぬ気か?それともそのまま負ける気…)

    無惨がそう思考している中、妓夫太郎の鎌が天元の頸へ斬り込もうとした‥それでも天元は動かず…

    「なッ…!馬鹿っ…!」

    動かない天元に妓夫太郎は目を見開き、一瞬だけ鎌を止めた。そう一瞬…その一瞬だった。
    天元が妓夫太郎の背後に回ったのは。

    「!?」
    「はッ!?」

    天元の予想外の動きに流石の無惨も驚愕し目を見開く。背後を取られた妓夫太郎は「しまったッ」と焦りの表情を見せたが時すでに遅し…天元はニヤッと不敵な笑みを浮かべた…そして、

    「つーかまぁえたッ」

    妓夫太郎を後ろから思いっきり抱き締めた。

    「…は?」

    天元の更に予想外の行動に無惨は気の抜けた声を出してしまう。

    「オイッ!お前ッ!何やってんだッ!!」
    「俺の身を案じて鎌止めてくれたろ?嬉しくなって我慢できなくなっちまった」
    「いやそれは!お前が全然動かねぇからッ!」
    「いやギリギリで避けるつもりだったぞ?でもお前が止めてくれるんだもんなぁ」

    天元は喜び全開といった笑顔で妓夫太郎を抱き締めながら、その頸に唇を当て吸わせていく。天元からの急な淫靡な感触に妓夫太郎は思わず「んッ!」と声を出し、目をギュッと閉じてしまう。

    「…って何してくんだお前はよぉぉぉッ!」

    妓夫太郎は勢い良く顔を天元へと振り向かせ、キッと睨みつける。しかし、その顔は真っ赤に染まり、妓夫太郎を愛おしむ天元にとっては可愛いものでしかなかった。

    「何だ?口にして欲しかったのか?」
    「んなわけね……ンンッ!」

    妓夫太郎の言葉途中で天元はその口を唇で塞ぎ、舌を侵入させていく。侵入させた舌を優しく妓夫太郎の舌に絡ませていき、唾液を交ざらせながら、いつも以上にクチュックチュリッチュッと淫靡な音を鳴らして妓夫太郎の口内を犯し尽くしていく。

    「んッ…あッ、ふ、あぁァッ…!」

    口と口の隙間から漏れでる妓夫太郎の甘い声と吐息。それを楽しむかのように天元は目元に笑みを浮かべそのまま妓夫太郎の口内を味わっていく。

    「んん〜ッ…んッふぅぅッ…」

    いつも以上に長い濃厚な口づけに妓夫太郎は目尻に涙を溜め始め、「上弦」「陸」と刻まれたその瞳を蕩けさせていく。身体の熱も上がっていき、腰は力が入らなくなり、思わず天元の腕をギュッと掴んでしまう。それを察するかのように、天元は妓夫太郎の腰に腕を回してその身体を支えながら抱き締め続ける。
    甘く、淫靡な雰囲気が二人を包み込んで……

    「貴様らいつまで口づけしてるつもりだぁぁぁぁッ!!」

    濃厚な口づけを目の前で披露され、無惨は怒りを顕にしながら二人を怒鳴りつける。

    「これが俺の妓夫太郎への攻めですが?」

    無惨に怒鳴られ、名残惜しそうに口づけを終えた天元は「何か問題でも?」と言いたげに告げてくる。尚、妓夫太郎は顔を真っ赤にして天元の胸に顔を埋めてしまっている。

    「確かに弱ってはいる!確かに弱ってはいるがなぁぁ!」
    「無惨様…」
    「何だ!?」
    「続きをしても良いですか?」

    そう目を細めニッコリと笑いながら告げてくる天元…そんな天元に何故か後光が差しているように錯覚してしまった無惨は、額に青筋を立てて、

    「もう帰れ!!!」

    その無惨の言葉の後、鳴り響く琵琶の音…妓夫太郎を抱き締めた天元の足元に襖が開き、二人はその闇へと吸い込まれていく。

    「よし。続き楽しめる」

    天元のその言葉残して…。

    「妓夫太郎が感化されているッ…間違いなく奴に感化されているッ……!」
    (少し楽しかった)

    お気に入りである妓夫太郎が自分が嫌う天元に感化されてしまった姿にショックを受ける無惨と、二人の濃厚なやり取りにどこか満足げな鳴女であった。
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