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    伊那弥彪

    ラクガキと二次創作文物置。支部にアップしたりする。

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    伊那弥彪

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    小ネタとして青い鳥にアップした異世界パロ宇妓。

    異世界パロ宇妓最近頭角を現してきた貴族の宇髄天元。豪邸では何人もの使用人を抱えている。そんな中、最近入って来たメイドが使用人達の間で噂になっていた。顔に痣があって目付きも悪く、あまり喋らない薄気味悪い新人メイド。メイド長の雛鶴に「あの人何で雇われたんですか!?」と苦情がくるが「ご主人様直々に雇われた子だから」と困った顔で答える雛鶴。主人直々となれば文句言えない周りの使用人たち。まぁ、仕事はかなり出来るメイドなので問題起こさなければ大丈夫だろうと周りもあまり何も言わなくなっていく。そんなある日の夜、激務から帰宅した宇髄は疲れから自室で爆睡してた。豪勢な天蓋付きベットに眠る宇髄へ忍び寄る1つの影…その影の手には、禍々しい鎌が握られていた。そして、その影は宇髄へその鎌を振り下ろす……だが、目を覚した宇髄は、一瞬の隙をついてその影をベッドへと押し倒す。

    「はい今日も残念。暗殺失敗」
    「チィィッ!」

    ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながら、ベッドに押し付けている人物を見下ろす宇髄。その人物は、宇髄直々に雇い入れたというあのメイドだった。宇髄に頭を押し付けられ、両腕を背に回され掴まれた状態で悔しそうに表情を歪めるメイド。ギロリと宇髄を睨み付けるが宇髄は余裕の笑みを絶やさない。

    「お前本当に腕利きの暗殺者か?貴族の俺を全然殺せねぇみてぇだけど」
    「テメェの経歴が異常なんだよ!!元々王家直属の忍びの家系で武術にも暗殺術にも長けていやがって!!しかも顔も良くて貴族としても頭角表して…妬まし過ぎんだろッ!」
    「お褒めの言葉有難く受け取るな?」

    メイドの言うとおり、宇髄はただの貴族ではない。メイドの言葉通りの一筋縄ではいかない貴族なのだ。そんな宇髄だからこそ、好ましく思わない貴族等も存在する。そんな貴族がこのメイドを雇い、宇髄へと仕向けた……のかと思いきや、

    「ックソ!俺はテメェの暇つぶしの玩具じゃねぇんだぞ!」
    「ん?別に暇つぶしの玩具とか思ってねぇが?」
    「暇つぶしだろうがっ!『自分を暗殺する依頼』をしてくるなんざ!!」

    そう。このメイドを暗殺者として雇い、宇髄へ仕向けたのは宇髄自身だった。

    「しかも普段はメイドとして働けって…男の俺にテメェの悪趣味押し付けんなよなぁぁッ!」
    「そう言ってる割にはちゃんとメイドの仕事こなしてんじゃねぇか」
    「破格の報酬だからなぁぁッ!」
    「そうだよなぁ。俺の命を狙ってる間はメイドとして働いて、その分の給料はちゃんと出してるし。プラス暗殺依頼料も出してるもんなぁ」
    「本っっ当、意味分かんねぇ依頼だわ!!」

    自分自身を暗殺するという依頼自体おかしな話なのに、この好待遇。何か裏でもあるのか?とメイドは探ったが情報は何も得られず…とりあえず、暗殺完了の報酬・宇髄の全財産の半分を得る為にこうして何度も暗殺を試みたが、その度に宇髄にこうして返り討ちにあってしまっている。

    「何ならこのまま足洗って、俺のとこに永久就職しろよ」
    「ハッ!冗談は寄せやぁぁッ。俺は生まれも育ちも闇街なんだ。骨の髄まで染まっちまってんだよぉッ」
    「……だったら、俺色に染めるしかねぇな」
    「?」

    メイドは宇髄のその言葉が上手く聞き取れなかった。奇異の目で見つめていると、抑えられていた頭と掴まれていた両腕を解放された。だが、解放されたのも束の間、身体をくるりと回転され、乱れたメイド服に手を掛けられる。

    「とりあえず…今日暗殺失敗した分のお仕置きな?覚悟しろよ、妓夫太郎君」

    細めた瞳で妖艶な視線をメイド…妓夫太郎へと向ける宇髄。口元には笑みを浮かべ、舌なめずりをしながら、淫らな手付きがメイド服を脱がしていく。宇髄の妖艶な視線とその淫らな手付きに、これから行われる事を察した妓夫太郎は眉間にシワを寄せるも、諦めた表情を浮かべ、宇髄に身を委ねた。

    「……明日も仕事あんだから、お手柔らかになぁぁ」
    「おう。善処する」

    微笑みを浮かべ、宇髄は妓夫太郎へ唇を重ねていく。その口づけを妓夫太郎は受け入れ瞼を閉じる。
    聴覚の優れた宇髄の耳に聞こえてくるのは妓夫太郎の心音。ドクンッドクンッと激しく鳴るその心音は、緊張と喜びを含んでいる音。

    (ぜってぇお前をあの街から抜け出させっからな。骨の髄まで染まってんなら、俺が上塗りしてやる。覚悟しとけよ、妓夫太郎)

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