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    黒羽(DQアカ)

    Twitterに流しにくいものを垂れ流します。

    2023.05.17 Twitter垢 乗っ取りに合っています…
    近いうちに連携切る事になるかと…。
    無念。

    からの、復活!!!
    ヒィーーーハァーーー!!!

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    黒羽(DQアカ)

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    公式クク主 
    一応、ハッピーエンドバージョン??

    『最初で最後の』の後の話のイメージです。
    竜神王√じゃない場合の方。

    ・カッコいいククールはいません。(本当に)
    ・酒の力を借りる、悪い大人が2人います。

    イメージ崩壊、自己防衛でお願いいたします…。。

    #クク主
    kukuMaster

    夢とうつつ(クク主)◆夢とうつつ◆


    ラプソーンを倒し、ようやく長い旅が終わった。
    倒してしまえばあっという間だったと思う。

    その後、オレ達はあるべき場所へと戻った。
    ゼシカは実家に。
    ヤンガスはゲルダの元に。
    エイトは城に。

    オレはマイエラに戻る事はなく、そのまま気儘な一人旅をしていた。

    その後、一度だけ久々に全員集まり、
    ミーティア姫の結婚式で大暴れしたけど…あれは傑作だった。

    オレ達みんなで、エイトと姫を、逃げる馬車に押し込んだ。


    …これでいいんだ。
    …これで良かったんだ。
    そう思いながら。

    それなのに、城に戻った二人が結婚する事はなく、
    ただ変わらぬ関係を保っていた。

    なんで?
    エイトは姫の事、好きだったんじゃないのか?

    デリケートすぎて、本人達にはとても聞けない。
    だから、オレはこっそりとトロデのおっさんに探りをいれた。


    「ミーティアはエイトの事を好いているようじゃが、エイトはその気持ちを受け取ることが出来ないようじゃ。」


    …ま、こればかりは人の心じゃからの。

    そう言い、愛娘の失恋をあっさりと言い当てる。

    相変わらず変な所が達観してるな、と思いつつ、オレは心のどこかで安心していた。


    オレは、エイトが好きだ。
    旅の途中、この気持ちに気付いてから、ずっと心の奥に隠していた。

    友達ではなくて、恋人になりたい。
    エイトの、一番近くにいたい。
    勿論、キスもしたいし、セックスもしたい。

    …健康的な年頃の男子だ。
    当然の欲望だろう?


    オレは、エイトはミーティア姫と結ばれると思っていた。
    だから、この気持ちは墓場行きだと思っていた。

    でも、エイトはミーティア姫を選ばなかった。
    姫には悪いが、正直心が浮かれている。
    一番の恋敵であった姫が、エイトの恋人候補から外れた。
    …それだけで、自分に勝機があるなんて思っちゃいないけれど。

    エイトが、まだ誰も選んでいないという事実が、オレを浮つかせていた。






    「エイト。」
    「あ、ククール!」

    不定期に、偶然を装い、オレはトロデーンの城に訪問する。
    近衛兵長になったエイトは、本当に忙しそうで、見つけるのも一苦労だ。

    「よく来たね!久しぶり…一人旅は順調?」
    「まぁな。近くまで来たから、顔見に来た。」
    「そっか…でもごめん。今仕事中で…もう戻らなきゃ。」
    「うん。分かってる。…なぁ、今晩ヒマ?飯行かない?」
    「あ…ごめん。時間…取れないと思う。」
    「そっか。…悪いな、無理言って。」
    「ううん。ごめんね。」

    じゃあ、気をつけてね、とエイトはオレに背を向けた。



    …これで、通算3回目の敗退だ。

    もはや意図的なのでは、と思う。

    オレは、エイトに嫌われてはいない…はずだ。
    でも、確実にエイトから一線を置かれている。

    そして、その原因は分からなくもない。
    例の、丘でのやり取りのせいだろう。
    また遊びに行こうと言ったエイトを、オレはやんわり拒絶した。
    あの時、エイトはとても傷ついた顔をしていた。
    …好きな相手の事だ。
    もちろん見逃さなかった。

    でも、オレは自己防衛の為、エイトに距離を置くことにした。
    オレ以外の相手と幸せになるエイトを、側で見ている自信がなかったからだ。
    エイトとの接触を、極力少なくしようと思っていた。

    本当に、自分勝手な自己防衛だ。

    エイトからすれば、今更声をかけてくるな…そういう事だろう。
    今はまだ、オレからめげずに声をかけてはいるが、流石に脈なしだろうか。
    もう、取り返しはつかないんだろうか。
    …もしかして、エイトにはすでに別に心に決めた相手がいるのだろうか。


    「…ま、当然の報いだよな。」

    そう呟き、オレはその場を後にした。






    「また、お誘いを断ったのですね。」
    「ひ、姫!?」

    ククールと分かれて城内に入った瞬間、ミーティア姫に声をかけられた。

    「…ご覧になっていたのですか?」
    「えぇ。いい加減、意地を張るのを辞めたらどう?」

    ミーティア姫の言葉に、僕は黙るしか出来なかった。

    …例の結婚式の時。
    逃げる馬車の中で、僕はミーティア姫から告白を受けた。
    でも、僕はその気持ちには応えられなかった。
    僕はククールの事が好きだったからだ。

    皮肉にも、姫に告白されて気が付いた。
    僕は、彼の事が好きだった。
    彼に、恋をしていた。
    彼を、愛していた。

    彼の隣を歩けて、幸せだったのも。
    彼にキスをされて、嬉しかったのも。
    なぜなのか、その理由が全部分かってしまった。

    でも、その時にはすでに遅かった。
    彼は僕の事を好きではない。
    僕と同じ気持ちを持つことも、きっとない。
    そう、分かっていたから。

    優しい彼は、拒絶する事こそ無いけれど。
    あの、丘での最後の時間が全てだ。

    彼の中で、僕は永遠に親友なのだ。
    …初恋は失恋で終わる。
    なんかの本で読んだけど、先人のいう事はやはり正しい。


    馬車での姫の告白に対して、僕はただ黙るしか出来なかった。
    その様子から姫は何かに気付くと、ただ僕を尋問した。
    エイトには、ミーティア以外に好きな人がいるのね、と。

    …女性は、本当に強い生き物だ。
    気付いた気持ちを、彼女に伝えていいものか分からなかったけれど、ここぞという勢いではかされた。


    「エイト、気持ちに蓋をしたままでいいの?」
    「……。」
    「せっかく大切な気持ちに気付いたのに、本当にそれでいいの?」
    「……。」
    「ミーティアは、エイトに幸せになって欲しいわ。」
    「……。」

    僕は何も言葉を放つ事が出来なかった。

    僕が彼を好きだと言っても、きっと彼は頷かない。
    親友の関係を壊す事はしたくない。
    そんな感情を抱えたまま、今彼と2人でご飯なんか行ったら…僕の気持ちが溢れてしまいそうで。

    もう少し、落ち着いたら。
    この気持ちが、彼を親友だと思い直せるまでになったら…その時は彼を僕からご飯に誘おう。

    そう思った。


    「ミーティア姫、お気持ちとても嬉しいです。」
    「……。」
    「でも、僕はまだ……貴女のように…強く在れない。」
    「…エイト。」
    「さぁ、お部屋までお送りしますね。」

    そう言い、僕はミーティア姫の手を取った。







    世界中を旅をしていると、
    行く先々でトロデーン城の近衛兵長の話を耳にする。

    とても強く、律儀で、品行方正。
    老若男女に優しく、完璧な従者。

    酒場の年頃の女子などは、元仲間であるオレに、ウワサの近衛兵長の話を聞いてくる。
    あわよくば、紹介して欲しいと言わんばかりだ。

    今日みたいに、トロデーンに近いトラペッタの酒場にいると、特に話題が耳に入る。


    …あーあ。
    みんな、わかってねーな。

    アイツは、あぁ見えて頑固だし。
    負けず嫌いな子供っぽい所もあるし。
    意外と感情的で、すぐ顔に出るし。
    本当は、朝起きるの苦手だし。
    疲れてると、お風呂入るのめんどくさがるし。
    ダンスのセンスないし。
    恋愛もわからん、お子ちゃまだし。


    …でも、特別…愛情深くて。

    仲間思いで。
    料理が上手くて。
    努力家で。
    意外と頭も良くて。
    笑うと可愛くて。
    ちょっと自己犠牲にしがちだから、オレが、守ってやりたい。

    今でも、そう思っている。


    「…オレ、女々しい。」

    そう言い、オレは酒場のカウンターに頭をつける。

    エイトとは恋人になりたかったけど…もういいかな。
    もう、親友でもいいや。
    いい加減、2人でご飯とか行きたい。
    ゆっくり話したい。
    エイトの笑った顔が見たい。

    …そう思いながら目を閉じると、酒場の喧騒が遠耳に聞こえてくる。
    きゃあきゃあと、女の子の声がするが、もう反応をする気力はなかった。

    …丘で、うっすら拒否した事、素直に謝ったら、エイト…また時間とってくれるかな。

    都合がいいって怒られてもいい。
    エイトが足りない。
    寂しい。
    声聞きたい。
    触りたい。


    「…エイト。」
    「ククール。」
    「…エイト、すき。」
    「あー、はいはい。」
    「…エイトが足りない。」
    「君はそう言って、いつも軽口ばっかりだね。」
    「……。」
    「……。」

    「…え?」

    耳に馴染んだ声に、思わず顔を上げた。
    すると、隣の席にエイトが座っていた。


    「…え、いと?」
    「久しぶり。」
    「え、ほんもの?」
    「本物。」
    「…うそ。」
    「嘘じゃないよ。」

    そう言い、隣のエイトが仕方なしに微笑む。
    驚きで目をばちばちと開く。

    「え、うそ、何で?」
    「仕事でトラペッタに来てたんだけど、ルイネロさんから酒場で仲間が潰れてるって聞いて。」
    「…なかま。」
    「もう…世界を救った勇者様が、飲んだくれてみっともないなぁ。」

    そう言い、エイトはバーテンに1杯の酒を頼んだ。
    その所作を、オレはただ黙って見ていた。

    「…エイトだ。」
    「そうだよ。ふふっ…何回確認するの?」
    「だって、おまえ…全然オレの相手、してくれねーから。」
    「…忙しくて。ごめんね。」
    「近衛兵長、なっても…会えるっていってた。」
    「…君が、忙しいと簡単に会えなくなるって言ったんだよ。」

    そう言い、エイトはバーテンから酒を受け取ると、数口酒を飲みこんだ。

    「…メシも、行けないくらい?」
    「まあねぇ。」
    「オレとの時間、ぜんぜんとれない?」
    「……。」
    「オレはこんなに逢いたいのに?」
    「…なんで?なんでククールは、僕にそんなに会いたいの?」
    「…すきだから。」
    「……。」
    「オレ、エイトがすきだから。」
    「だめ、全然説得力ないよ。」

    そう言って、ふふ、と笑うと、エイトはまた酒をあおる。
    オレはここぞとばかりに心の内をはなつ。

    「だって、おまえは姫と結婚するじゃん。」
    「しないよ。」
    「姫、エイトのことすきじゃん。」
    「……。」
    「エイトも、姫のことすきだろ?」
    「僕は、君が好きだったんだよ。」
    「…オレ?」
    「うん。」
    「エイト、オレのこと…すきなの?」
    「好きだった、かな。」
    「…今はきらい?」
    「…どうかな。わかんない。」

    そう言い、エイトはまた酒を頼む。
    …意外と飲めるタイプだったようだ。

    「エイト、どうしたらオレのこと、すきになる?」
    「えー?わかんないよ。」
    「オレ、エイトにすきになってほしい。」
    「…なんで?」
    「エイトと、一緒にいたいから。」
    「……。」
    「…オレ、エイトとずっと一緒にいたいから。」
    「……。」

    オレは、エイトの肩を掴んだ。
    エイトは酒を口から離すと、じっとオレを見つめてくる。

    「君は、ずるいよ。」
    「……。」
    「まぁ、いいや。大分酔ってるみたいだから、宿まで送ってあげる。もう帰ろ。」
    「…ん。」

    そう言い、エイトはバーテンに2人分の金を払うと、オレの腕を優しく引いた。







    「…そら、キレイだな。」
    「そうだねぇ。」

    エイトに腕をひかれ、オレは宿へヨタヨタと歩く。
    頭上には満天の星空が広がっていた。

    「野宿、おもいだすな。」
    「そうだね。」
    「旅してた頃、不謹慎だけど、オレ…少したのしかった。」
    「…うん。」
    「エイトのメシ、美味くてすき。」
    「ありがとう。」
    「あと、ダンスがへたなのも、すき。」
    「…?急になんの悪口?」

    エイトの声に、オレはへへっと笑った。
    隣にエイトがいるのが久しぶりで、浮かれているのが自分でも分かった。

    言葉が返って来るのが幸せで。
    腕が繋がってるのが嬉しくて。


    「…エイト、だいすき。」
    「……。」
    「ごめん。丘で、つめたくして。」
    「……。」
    「オレ、かっこわるいよな。」
    「…本当だよ。」

    そう言い、エイトはオレの腕を引き、真っ直ぐ正面に立たせた。
    オレはきょとんとエイトを見る。
    目の前に、エイトがいる。
    …嬉しい。
    自然と笑顔になったのが分かる。

    エイトはそんなオレを真っ直ぐ見つめると、ガク、と肩を落とした。


    「……はぁ。ダメだな、僕も…これが惚れた弱みってヤツなのかな。」
    「…?」
    「お酒のチカラを借りないと、とても告白なんて出来ないよ。」
    「…こくはく?」

    そう、オレが繰り返すと、エイトはオレの両頬に両手を添え、そっと顔を近付けた。
    唇に、ふに…と柔らかいものが当たる。
    目の前に、エイトのまつ毛が見える。

    一瞬、世界から音が消えたような気がした。



    「…え、いと。」
    「ククール、君にチャンスをあげるよ。」
    「……。」
    「明日…もし今日の事覚えてたら、もう一回だけトロデーンに来て。」
    「……。」
    「僕をみつけて、もう一回、好きだって言って。」
    「……。」
    「そしたら、僕も自分の心に素直になるね。」
    「……。」
    「このままにするか…君の好きな方を選んでいいから。」

    じゃあ、おやすみ。
    そう言い、エイトは寂しげに微笑んだ。







    翌朝、オレはベットの上で目が覚めた。
    着替えもせず、寝落ちていたようだ。

    …昨晩は、夢のような出来事があった気がする。

    エイトに会えた。
    エイトと話をした。
    エイトに好きって言えた。

    胸がほっこりしている。
    …ま、どうせ、夢だろうけれど。

    あぁ、昨日は流石に酒を入れすぎた気がする。
    どうやって部屋に戻ったか、覚えていない。


    ズルズルと身体を動かし、朝風呂を終えると、オレはチェックアウトのためにフロントに向かう。

    フロントスタッフに、声をかけられて、オレは心臓が止まりそうになった。



    「昨晩、一緒にお戻りのお連れ様は、先に出発されましたよ。」



    急いで外に出ると、オレはルーラを唱えた。
    行き先は勿論、トロデーン城だ。

    一瞬で城に着くと、エイトを探す。
    こんな時ばかり、より見つからない。
    息を切らして、ようやく彼を見つけると、エイトもこちらに気が付いたようだ。

    大きな瞳をさらに開き、ただこちらを見つめてくる。

    駆け足で彼に近付くと、オレは彼を抱きしめた。
    貰ったチャンスを、使う事にした。


    「エイト、大好き。」

    そう言い、オレはエイトの頭を抱き込んだ。
    少しして、腕の中から、小さな声が聞こえてきた。

    「僕も、ククールが好きだよ。」

    その声を聞き、オレはそっと彼の頭を解放する。
    見れば、耳まで真っ赤だ。

    愛おしい。
    素直にそう思った。
    そして、そっと彼にキスをする。


    「…ん。」
    「…っ。」
    「……。」
    「……お酒、くさい//」
    「…ふはっ!」


    そう笑うと、オレは再度エイトを腕の中に仕舞い込んだ。






    【完】


    はい。
    もうさ、酒の力使うしかないかなって。。

    ククールは普段こんなに飲まれる事もないのですが、もー色々限界だった。
    そんな感じです。

    エイト君も、少しお酒入れないと、とても彼と会話できなくて。
    姫の後押しで、改めて気持ちを考え直して、そこにルイネロさんのナイストスが上がり、無事アタックとなりました。


    まぁ、こんな感じがあってもいいのではないでしょうか。


    ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


    2023.02.28 黒羽
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    👏👏👏💴👍💘💞😭🙏💕🙏🙏💖💖💖🙏
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