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    btiotk

    @btiotk

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    btiotk

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    未来の話ルルちゃんが行ってしまった。

    『ミユ、これからどうするのだ』
    「待ちます、この未来が変わることを願って…それしか私には出来ませんから…」

    スペルビアさんは黙って俯く。
    本来なら、私達に協力してくださる理由はないのにここまで、本当にここまで助けてくれた。
    地球の復興も石を投げられても銃で撃たれても何も言わずにただただ助けてくれた。
    ルルちゃんのためもあったと思う。
    だけどそれはきっと私が思っているよりも複雑で…一言では難しい。でも言い換えるのであれば愛としか言いようのない感情で動いてくれたのだろう。
    ルルちゃんにはああ言っていたが、本当は辛いはず。

    「私にも、もっとできることがあったら…せめて…スペルビアさんの願いを叶えてあげられたかもしれないのに」
    『ミユ、それは違う』

    首を振り、指先がポンと労るように頭を撫でてくれる。

    『ルルやイサミ、ブレイバーンや貴殿らと会うまでは我はもう死を望むしかないただの機械であった。だが、その空っぽのコアへ生きる理由を…生きたいと思わせてくれたのは紛れもなく貴殿らのお陰だ』

    私は真っ直ぐスペルビアさんを見つめる。

    『感謝している、確かにブレイバーンへ推して参れなかったがそれ以外に道があると示してくれたのはルル達である。これ以上何を望もうと言うのか。過去の我もルルのおかげですぐにわかる。生きる楽しさと死ぬ事の怖さそして別れの痛みを…、まぁ心残りがないわけではないが」
    「心残り?」
    「ルルを今一刻まで乗せれなかったことである、我が…ルルがあの様になることを恐れルルを信じてやれなんだ。…ルルは聡い子だ、我なんぞ敵にならぬであろう。きっと我を立派にブレイバーンと共に推して参れるようにしてくれようぞ』
    「スペルビアさん…」
    『だから大丈夫だ、ミユ。我は今の生に後悔はない。それが過去の我でも変わらん。今の我は今出来ることをするのだ、そうであろう?』
    「…はいっ…!!」
    『ルルよ、勇気爆発だ。そう…ブレイバーンと共に勇気爆発し推して参るのだッ!!』

    高らかに宣言して拳を掲げるスペルビアさんに習い私も拳を掲げて勇気爆発ッ!と大声で叫ぶのだった。
    3人がまた笑い合える未来が世界に彩りを見せるのを信じて。
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    😭😍👏👏👏😭💜👏😭
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    kanamisaniwa

    DONE最終章後生存√デアアイ。デアンはアラヤチとともに月で復興作業なうなお話です。友情出演は鮫←「えっ?なに、ヤチマなんだって??」
    『バケだ。デアンはバケに行く』
    「聞き返しても同じだった!色々突っ込みたいんだけどちょっと待って!」

    アイザックは耳元にあてた通信機から聞こえるヤチマに叫ぶように返事をしながらアウギュステの砂浜をジグザグに走っていた。
    アウギュステの砂浜を走ると行っても可愛い彼女と「ほーら捕まえてごらんなさい♪」みたいな楽しいことをしているわけでは決してない。
    骨の髄までエンジニアであるアイザックには物心ついてこの方彼女らしき女性が出来たことはなく、あわせて夏のアウギュステなんて高級リゾートに縁はなかった。
    だが、アイザックは今年は散々世話になったグランサイファーの団員達に誘われてここアウギュステに来ており、ンニだのンナギだのといった海の恵みに舌鼓をうっていたのだが。
    いたのだが。

    『アイザック、なにか忙しい?』
    「忙しいというよりなにかがおかしいかな?!」
    『落ち着けアイザック。状況を冷静に報告しろ』
    「やぁ相棒久しぶり!状況はアウギュステで空から鮫が降ってきているよ!!」
    『は?』
    「だから!!空から鮫が!!降ってる!!」

    シャァァァクなる鳴き声を上げな 2173

    kanamisaniwa

    DONEデアアイ600年後√(子孫と再構築)、友情出演ヤチマ月の侵攻は、600年前よりも苛烈だった。
    月側は600年前のディアスポラ撃破をインシデントとし、少数精鋭での各島毎の殲滅に舵を切った。
    そのため、月の侵攻を空の民が認識したと同時に小さいが島が一つ落ち、翌日にはそのとなりの中規模の島に先行部隊のω3が侵攻。あっという間に空の民達を駆逐していった。
    だが、月側にもトラブルがないわけではなかった。

    (侵攻は計画より47%遅延。不確定要素を計算にいれても遅れすぎている。先代ω3ヤチマの離反だけでは理由として不十分だ)

    ω3の中でも戦闘に特化した最強の戦士であるデアンは、そんなことを思考しながら目の前に躍り出てきた空の民を一なぎにする。
    骨が砕ける音、悲鳴、逃げ惑う声、破壊音。
    そのどれもがデアンの興味をひくものではない。ただアドレナリン消費の足しになるだけだ。
    やがてあらかた砕きつくし周囲が静まり返ったときだった。
    かたり、とわずかに聞こえた物音、ω3のなかでも戦闘特化であるがゆえに拾えた音をデアンはたどった。
    慌てていたのか乱雑に隠された地下室への扉を蹴り破る。短い階段を降りたさきにいたのは、ひょろりと細い男だった。

    「まだ居たか」
    6291

    jusimatsu

    DONE親友のレストランにごはんを食べに行くデアアイ。
    ワンドロなのでノー推敲です。
    ――――――――――――――――――――――――
    「あいよ、特大ウィンナーとポテトの盛り合わせにビールお待ち!」

    ドンと景気のいい音とともに、デアンとアイザックの目の前に二人分のウィンナー盛り合わせとビールのジョッキが置かれる。
    二人はアイザックの親友夫婦が営むレストランに来ていた。今日は正真正銘二人きりの、デートだ。

    「きたきた。これが僕のおススメでね。ここに来たらいつも食べるんだ。他のメニューは、これを食べながらゆっくり考えよう」
    「提供スピードの速い品を食べている間にその他の品を用意させるのか。効率的だ」
    「まあそんなところだね。美味しいものを食べてると待っている間でも話が弾むし、空腹のまま待ち続けるのは辛いものさ」

    アイザックが特大ウィンナーを頬張り、ビールを煽る。一気に表情が崩れ、締まりのない笑顔になった。

    「さあデアンも食べて。ついでにメニューも見ようか。今日はここに来ることが決まってたから、朝食は軽めにしてたんだ」
    「ここで多く食べるために量を減らしていたということか。理屈はわかるが合理的とは言えないな」

    デアンはメニューのページを繰りながらどれにするか決めかねているようだ。
    確かに決められたものが配給される月 1746