Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    kanamisaniwa

    pixivメインに二次創作(刀剣乱舞、ツイステ、グラブル、FGO等)やってます。超雑食でオリキャラ大好き病を患う腐女子です。ポイピクにはかきかけだったりネタだけの文章を投げたいです。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 38

    kanamisaniwa

    ☆quiet follow

    最終章後生存√デアアイ。デアンはアラヤチとともに月で復興作業なうなお話です。友情出演は鮫←

    #デアアイ
    deer-eye

    「えっ?なに、ヤチマなんだって??」
    『バケだ。デアンはバケに行く』
    「聞き返しても同じだった!色々突っ込みたいんだけどちょっと待って!」

    アイザックは耳元にあてた通信機から聞こえるヤチマに叫ぶように返事をしながらアウギュステの砂浜をジグザグに走っていた。
    アウギュステの砂浜を走ると行っても可愛い彼女と「ほーら捕まえてごらんなさい♪」みたいな楽しいことをしているわけでは決してない。
    骨の髄までエンジニアであるアイザックには物心ついてこの方彼女らしき女性が出来たことはなく、あわせて夏のアウギュステなんて高級リゾートに縁はなかった。
    だが、アイザックは今年は散々世話になったグランサイファーの団員達に誘われてここアウギュステに来ており、ンニだのンナギだのといった海の恵みに舌鼓をうっていたのだが。
    いたのだが。

    『アイザック、なにか忙しい?』
    「忙しいというよりなにかがおかしいかな?!」
    『落ち着けアイザック。状況を冷静に報告しろ』
    「やぁ相棒久しぶり!状況はアウギュステで空から鮫が降ってきているよ!!」
    『は?』
    「だから!!空から鮫が!!降ってる!!」

    シャァァァクなる鳴き声を上げながら降ってくる大小山程の鮫から必死に逃げながらアイザックは半泣きで通信先に、月にいる元相棒のレイベリィとヤチマに訴えた。

    『?、アウギュステはバケの所?』
    「ごめん、さっきからそのバケってなにかな?!あとデアンが何だって?!」
    『バケはバケーション、もしくはバカンスの事だな。夏のアウギュステは名リゾートだ、最適だろう。そこにデアンを送った。それで、なぜそこで鮫が降ってくる?例え話でないなら珍事どころじゃないが』
    「バケ、ああそういう…まだヤチマの言語野の修復が完璧じゃないのか。じゃなくて!!僕も例え話であってほしかったよ相棒!けどリアルに鮫が百単位で降ってきてるんだ!サンダルフォン、天使長様がものすごい光線??を出して数を減らしてくれてるみたいだけど全然間に合ってなくて!ひっ、!!」

    アイザックは叫びつつ説明しつつ逃げるという器用なことをしていたが、エンジニアすなわち非戦闘員に限界はある。
    降ってくる鮫のなかでも特大な一匹と目があった、そうアイザックが自覚すると同時にその鮫がアイザックに狙いを定めその鋭い牙がならぶ大口を開けて降ってきた。

    (ああ、よりによって鮫に食べられて人生が終わるなんて…ファナに食べられるのと分解槽で分解されるのとどれがましだったかなぁ)

    万事休す、アイザックは覚悟を決めつつそんな泣き言を心中こぼしつつ目をつぶった。
    が、鮫に丸飲みにされる痛みは襲ってこなかった。
    変わりに、めごぉ!とかごきゃ!とかぼきぃ!とか、そういうものすごく痛そうな打撲音一発と、何かが吹き飛ぶ風切り音、さらに水面に大きなものが落ちるけたたましい水音が続きーーーそして、久しぶりに聞く男の声がすぐ側で聞こえた。

    「アイザック、状況を報告しろ」
    「ふぇ…?」

    恐る恐る目を開けた先、無様に棒立ちする自分の前に盾のように立つ大柄な男をみてアイザックは仰天した。

    「え、ぁあぇっ?!デアン?!!なんで?!」
    「?状況を報告しろ」
    「状況、って僕が報告して欲しいくらいだけど?!なんでアウギュステに、いや、空の世界にいるんだい?!?」
    「こちらの報告要請か。バケだ」
    「はぁっ?!!」
    「お前の不在でアドレナリンが余り、抑制に難がでていた所をヤチマにバケなる空の世界の習慣を薦められた。推薦は正しかった。状況は奇特だがアドレナリン消費および抑制がはかどっている。」
    「それは良かった…いや良くないよ!?」
    『無事に合流できたようだな。デアンがいれば鮫程度ならなんとでもなるだろう。アドレナリンも消費できて一石二鳥というやつだ』
    『あとはお若いおふたりで、というやつだ』
    「相棒はともかくヤチマは根本的になにか違うよね?!!ていうかどこでそのフレーズ覚えたんだい?!」

    ツッコミが追い付かない!!とアイザックは一人悲鳴を上げる。その間にもどんどん降ってくる鮫はアイザックの前にたつデアンがぼこぼこと拳で殴って吹き飛ばしている。脇にある大砲は使うまでもないらしい。もしくはアドレナリン消費のためにわざと使ってないのか。

    「あわわわ…!で、デアン!ともかく怪我には気を付けて!君の体を治療する技術は空の世界にはないんだから…!」
    「了解した。だが、この生物程度では俺の体に傷をつけることは不可能だ。…あの極彩羽、あれならばあるいは」
    「サンダルフォンは仲間だから戦っちゃ駄目!!」

    アドレナリン消費のためかデアン個人の戦闘意欲のためか、空で奮戦するサンダルフォンを見上げて言うデアンを牽制しつつ、アイザックはとんでもないことになったバケ、ではなくバカンスに頭を抱えるのだった。


    END?

    デアアイ沼は最終章次第で地獄だとわかってるのに書いてしまった…あと数時間の命ですわかります(涙)
    このあと、帰還方法を尋ねたらアイザック一生分くらいの"バカンス"の後で帰還することを計画すると聞いて仰天するアイザックと、思う存分戦闘した&アイザックセラピーで満足げなデアンがいると思いますー!!
    いましか!!!書けないと思った!!!
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭🙏🙏✨💕💕🙏👏🙏🙏🙏👍🙏💖💖💒😍💖💕💕😍😍👍👍💖🙏😭😭❤👏💖❤🙏👏🙏👏😭😭🙏🙏🙏🙏🙏🙏☺☺☺🙏🙏🙏💴💴💴💴💞😭🙏💘🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    kanamisaniwa

    MAIKING
    三ヶ月後。
    アズール先輩からの提案で参加を申請したアジーム家雇用希望者の選抜試験当日、私はジャミル先輩、エリムさん、そして面白がってついてきたフロイド先輩(本当は諸々ド素人の私を心配してついてきてくれたのをちゃんと知ってる)と一緒に熱砂の国にあるアジーム家所有の別荘の隣に設置された試験会場控えにいた。
    エリムさん曰く、アジーム家所有の不動産の中では中規模ながら市街から遠くて使い勝手が悪く最低限の手入れしかしていなかった別荘で、確かに選抜試験をするには丁度良い物件だとか。なんなら爆発させても大丈夫ですよ、と言ったエリムさんの顔はわりとまじだった。
    そしてその別荘の隣に建てられた仮設の集合場所兼待機場所で簡単な説明を受けた。といっても事前にアズール先輩が収集してくれていた情報と内容はほぼ同じで、あえて追記するなら試験会場である別荘のあちこちにライブカメラもとい監視カメラが設置されていて、その映像はリアルタイム公開されるので別荘内の様子はもとより他の参加者の様子を逐次確認できること、そして本当に魔法でもなんでも使用可、建物への損害も免責するから全力で目標を破壊してみろ、という言葉が説明担当からあったことくらい。
    5675

    related works

    kanamisaniwa

    DONEデアアイ600年後√(子孫と再構築)、友情出演ヤチマ月の侵攻は、600年前よりも苛烈だった。
    月側は600年前のディアスポラ撃破をインシデントとし、少数精鋭での各島毎の殲滅に舵を切った。
    そのため、月の侵攻を空の民が認識したと同時に小さいが島が一つ落ち、翌日にはそのとなりの中規模の島に先行部隊のω3が侵攻。あっという間に空の民達を駆逐していった。
    だが、月側にもトラブルがないわけではなかった。

    (侵攻は計画より47%遅延。不確定要素を計算にいれても遅れすぎている。先代ω3ヤチマの離反だけでは理由として不十分だ)

    ω3の中でも戦闘に特化した最強の戦士であるデアンは、そんなことを思考しながら目の前に躍り出てきた空の民を一なぎにする。
    骨が砕ける音、悲鳴、逃げ惑う声、破壊音。
    そのどれもがデアンの興味をひくものではない。ただアドレナリン消費の足しになるだけだ。
    やがてあらかた砕きつくし周囲が静まり返ったときだった。
    かたり、とわずかに聞こえた物音、ω3のなかでも戦闘特化であるがゆえに拾えた音をデアンはたどった。
    慌てていたのか乱雑に隠された地下室への扉を蹴り破る。短い階段を降りたさきにいたのは、ひょろりと細い男だった。

    「まだ居たか」
    6291

    kanamisaniwa

    DONE最終章後生存√デアアイ。デアンはアラヤチとともに月で復興作業なうなお話です。友情出演は鮫←「えっ?なに、ヤチマなんだって??」
    『バケだ。デアンはバケに行く』
    「聞き返しても同じだった!色々突っ込みたいんだけどちょっと待って!」

    アイザックは耳元にあてた通信機から聞こえるヤチマに叫ぶように返事をしながらアウギュステの砂浜をジグザグに走っていた。
    アウギュステの砂浜を走ると行っても可愛い彼女と「ほーら捕まえてごらんなさい♪」みたいな楽しいことをしているわけでは決してない。
    骨の髄までエンジニアであるアイザックには物心ついてこの方彼女らしき女性が出来たことはなく、あわせて夏のアウギュステなんて高級リゾートに縁はなかった。
    だが、アイザックは今年は散々世話になったグランサイファーの団員達に誘われてここアウギュステに来ており、ンニだのンナギだのといった海の恵みに舌鼓をうっていたのだが。
    いたのだが。

    『アイザック、なにか忙しい?』
    「忙しいというよりなにかがおかしいかな?!」
    『落ち着けアイザック。状況を冷静に報告しろ』
    「やぁ相棒久しぶり!状況はアウギュステで空から鮫が降ってきているよ!!」
    『は?』
    「だから!!空から鮫が!!降ってる!!」

    シャァァァクなる鳴き声を上げな 2173

    recommended works

    case669

    MEMO黒峰さんの猫じゃみちゃんの絵から書いたカリジャミにゃあ。

    と、ジャミルが鳴いた。
    いつもひんやりとした眉毛をへにゃりと下げて、つり上がった目尻を垂れ下げて、いつもきりりと結ばれた唇をぱかりと大きく開けて、もう一度、にゃあ、と鳴いた。
    「じゃっ……じゃみ、ジャミルが可愛い!!!」
    カリムが思わず頬へと手を伸ばせば、避けるどころか自ら近付いてすりすりと頬擦りされた。更にはそのままカリムの足の上に我が物顔で乗り上がって座り、ちょん、と鼻先が触れあう。思ったよりも重くて足が痛い。けれど、今まで見たことも無いくらいに蕩けきったご満悦な顔をしているジャミルを見てしまっては文句なんて言えようも無かった。
    「……ジャミル?」
    「なあう」
    名前を呼べばふにゃふにゃの笑顔でジャミルが答える。なあに?とでも言ってるような顔でこてりと首が傾き、ぴるぴると頭に生えた猫耳が震えていた。
    ジャミルが可愛い。
    いやいつもの姿だって十分可愛いのだけれど、それはそれとしてジャミルが可愛い。
    感極まって思わず唇を重ねようと近付けるも、ぐいっと二つのぐーにした手で思い切り顔を押し退けられてしまった。
    「ふなぁーあ」
    やーだね、とでも言っている、ような。思わぬ抵抗を受けて 1203