ふと目が覚めて、重い瞼を持ち上げる。
カーテンの隙間からはまだ朝日が差し込む様子はない。
まだ起きる時間じゃないな、と掛け布団を引き上げたところで、いつもの感触と違っていることに気づいた。
眠気が纏わりつく頭でぼんやりと考え、数秒かけて、昨日は庶民の舞踏会のあと、エドモンドの部屋に泊まったことを思い出した。
そして次に、隣で眠っていたはずのベッドの主がいないことに気づく。目を擦りながら起き上がると、部屋の隅で卓上の小さな明かりを頼りに身支度をしているエドモンドがこちらに気がついた。
「すまない、起こしてしまったか？」
いつもの騎士の服装に身を包み、髪を括っていたエドモンドがベッドに近づいてくる。
「いや。……まだずいぶん早いけど、もう出るのか？」

《食精鬼》食精鬼，招人忌諱的族群，人們口中的淫魔。

傳說他們以人類精水為食糧，與他們有接觸的男性皆會在短期間內精盡人亡。

事實上，他們不過是一群天生擁有不同生理構造與進食需求，一樣會經歷生老病死的人類。


***


「這裡不歡迎外人，請立刻離開。」

帶著金屬色裝飾的長鞭狠狠打在青年腳邊，清冷的男聲在空曠的大廳迴盪。
青年冒著冷汗抬頭，彎著腰滴著身，雙手合十扯出一道討好的微笑。

「抱歉抱歉…我不知道這裡真的有住人……」

外表與自己相仿的男子站在階梯頂端，掛著單邊鏡的雙眼閃著冰晶般的淡藍色光芒。黑色的布料包覆住男子可謂凹凸有緻的身材，輪廓的每一條直線曲線都顯得優雅又不失魅惑。

「我只是跟朋友打賭輸了，他們說這間屋子裡住著淫魔，要我來讓淫魔親一口，留下證據才能回去……」青年乾笑兩聲，「這世界上哪會有什麼淫魔嘛。」