記憶喪失ある日突然人間教師安倍晴明が学園に来なくなった
どうしたのかと思い彼の親友二人が職員寮の彼の部屋へいく
どれだけ声をかけても反応がないので痺れを切らした秦中が扉を蹴破る
中は電気もついておらず彼にしては部屋が散らかっていた
寝室へ行くと毛布を頭から被っている彼らしき人物がいた
「晴明」手を置いて声をかけると毛布はビクッと震えた
彼は恐る恐る顔を出し怯えた顔で「だれ...」と口に出した
二人は驚く「は....」
秦中が「何言ってんだよ、それより具合でも悪いのか」毛布をめくろうとすると「触らないで」バチッと五芒星が現れ弾かれた
「あなた達誰ですか...」
これはただ事ではないと二人は学園長と明を電話で呼ぶことにした
学園長の妖術で二人はすぐに到着した
人(妖怪)が増えて晴明は警戒を強める
学園長が「本当に記憶が無いのですね」
明が「とりあえずおにーさん、ちょっとお話しようか」できるだけ怖がらせないように目線を下からにする
ぎこちないながらにも明の質問に答える晴明
わかったことは「自分の名前すら記憶がないみたいだね」
三人は顔を見あわせる
「とりあえず1度うちの病院に行こうか」明は晴明を怖がらせないよう優しく微笑む
晴明は少し迷った末こくんと頷く
場所は変わりたかはし総合病院
晴明の精密検査を行う
異常は見つからず、恐らく精神的なものからくる記憶喪失だろうと結論付けた
親友二人は晴明の異変に気づけなかったことにショックをうける
「今の晴明君では仕事をこなすには難しい状態ですので、しばらく休職ということにしましょう」学園長がパンッと手を叩き空気をかえる
「飯綱君達は晴明君の記憶が戻るまで彼に寄り添ってあげてください」
親友二人はもう一度晴明と親友になるべく話をしていこうと決心する
そして記憶喪失の原因を探ることも
「生徒たちにはどう説明しはるんです」神酒が気になることを尋ねる
学園長はふむ...と顎に手を置き「実家の都合で休職...ということにしましょう」
これからのことは決まった
そして戸惑う晴明に記憶喪失の前のことを説明する「僕が教師...」
まるで他人の話を聞いているようだった
「俺は秦中飯綱」「僕は神酒凛太郎」お前の親友だと言い手を差し伸べる
晴明は恐る恐るその手をとり握手する
「(あ...思ったより暖かい...)」
その日は疲れただろうということで晴明は自分の部屋に帰された
暗く散らかった部屋でポツンと佇む
「(なんだろう...なんでか、ちょっと寂しいような...)」親友だという二人と別れるのが名残惜しく感じる
「(本当にあの人達と親友だったのかな....)」
晴明は「疲れた...」とつぶやき布団へ潜る
布団の中は狭くて暗くて「(落ち着く)」
晴明は眠りに入った