「生きてこそ……」姉と母に振り回される彼と彼。術後、経過も良好で点滴が漸く外れた透夜に美穂が良からぬ事を企みました。
「ねぇ~~、透夜ぁ~。点滴外れて体自由になったんなら、ちょっと私のお願い聞いてくれない?」
「え?」
「暁、ベッドに乗って仰向けになってよ」
「へっ?!」
「いいから!ほら、透夜、ちょっと降りなさい」
透夜の手首をつかみ、強引にベッドから引きずり下ろそうとする美穂。
「ちょっ……姉ちゃんっ!また変なこと考えてんだろ?病人に何すんだよ」
「うるさいわね!術後の経過も良好なんだから、もう、病人じゃないでしょ!ほら、早く下りて」
「ふざけんなっ!点滴外れたってだけでまだ退院決まってねーっての!」
反論しながらも、強引な美穂には勝てずベッドから引きずり下ろされる透夜。
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