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    無神経な王様も〜♪

    次回!
    トラウマ背負った怪物も〜♪

    太陽の国と無神経な王様昔々、あるところに太陽の国という小さな国がありました。そこはとても平和で住人は優しい人ばかりです。その国の王様はとても背が大きく普通の人は見上げないと顔が見えないほどでした。ただ大きいだけで、城下に用事があり、降りてきた時は快く国民と会話をしたり、触れ合ったりしてくれます。

    そんな大きな王様のことを国民は大好きです。ですが王様は人の立場になって気持ちのことを考えることが少し苦手です。自分がいいと思ったこと、自分の考えが正しいと思っているのです。

    ある日王様は家臣にこんなことを言いました。
    「あの公園にある英雄の像はとても綺麗だよな。これからも大切にしていきたいから、周りを柵で囲ってしまおう!そうすれは長く多くの人に見てもらうことができるだろう!」
    しかし、その公園では多くのこどもが遊びます。そのため柵ができたことにより遊ぶ場所が減ってしまいました。また、この像のことを知っている人も少なくなっているため、多くの人は何の像なのかわからずにただ大きな像としか考えておらず、なぜ大切にされているのかわからないのでした。

    またある日、王様はメイドにこんなことを言いました。
    「最近、野菜が食卓に並ぶ量が少し減ったよな。取れる量が減っているのか?そうか。では郷土品と野菜を隣国と交換してもらおう!栄養が偏っては体調を壊すからな!」
    野菜が取れず困ったいたのは本当でした。しかし、郷土品を作ることができる職人が減っており多くはなかったのです。そのためその郷土品は野菜なんかとでは価値が釣り合わないほど価値が上がっていたのに王様は深く考えず交換してしまいました。

    王様はただ国民に元気に明るく過ごしてほしいという純粋な好意での行動でした。王様は自分の考えが正しいと考え、周りの人の言うことを聞かずに行動したしまいました。

    今日は国にとって大切な日。大きな式典が開かれ、多くの出店も出て国外からも多くの人が来ます。そのため国民はこの日を楽しみにしていました。
    そこで数人の国民が王様のそばを歩き王様のマントやリボンを持つ係を任されました。
    「皆、この式典に参加してくれてありがとう。大切な役目だからな!よろしく頼むぞ!」
    王様は担当の国民に優しく笑いかけました。
    「はい!」
    それに応えるように元気に国民は答えました。その表情は希望に溢れています。
    王様は国民にこの役目を任せて正解だったと思いました。


    式は順調に進み行進が始まりました。
    王様を先頭に多くの人に囲まれながら歩いていました。
    しかし、式の途中でマントを持つ担当していた少年がつまずき転んでしまいまいました。その瞬間、多くの人から笑顔が消えて不安の表情が日とろがり、ざわめきが広がります。
    王様は前を向いたまま少年に言いました。
    「大丈夫か?あと少しだ。頑張れそうか?」
    「はい!」
    そう答え、少年は涙を浮かべながら必死に笑顔を浮かべ王様を不安にさせないようにと頷いて立ち上がる。
    その様子に観客は安堵の表情を浮かべました。
    その後は何事もなく式は進み大歓声と共に終わりを告げる鐘がなりました。


    しかし、式を終えた王様の顔には影が落ちていた。
    「今日参加してくれた諸君ありがとう。しかし、一つ言いたいことがある。何度も練習したのになぜ失敗してしまったんだ。集まった民衆が一瞬でも笑顔でない瞬間がある式など意味がない!ましてや不安そうな顔など言語道断ではないか?!」
    少年は顔絵を青くしてその場に立ち尽くし、王様の顔を見ます。
    しかし、王様と目は会いません。なぜなら王様の顔は少年の背の遥か上にあり王様は少年の顔の方をむいていないのですから。
    少年は顔を暗くしたまま城をさりました。
    その時王様は失敗したことを悔やむばかりで少年のことを考えられませんでした。

    その日の夜、王様はお付きに話をしました。
    「俺は今日訪れてくてた人全員に笑ってその時だけても辛いことを忘れて欲しかった。なのにあの少年はその笑顔を奪ってしまったんだ。滅多に式など開けない。それゆえ楽しみにしているものも多いのに。お前はあの少年をどう思う?」
    「お言葉ですが王様、本当に国民の顔をご覧になりましたか?」
    王様は訳がわかりません。あの場にいた全員の顔を高い位置から見渡した記憶があります。
    「ああ見たとも。あの瞬間笑顔が曇ったことも」
    「ええ、あの瞬間国民の顔は曇っていました。しかし、王様後ろを歩く少年の顔を見ましたか?彼は不安にさせまいと笑顔をたやしませんでした。きっと泣くほど痛かったはずです。しかし、あの場で泣いてしまっては式の雰囲気が悪くなるとすく立ち上がったのです。彼も国民でしょう。彼の顔も見てあげてはどうですか?」
    王様はハッとしました。あの場にいた全員の顔を見たと言いました。しかしそれは嘘です。高い位置にいすぎて細かい表情の変化までは角度が急すぎて見えないのです。
    「そうか俺は国民の顔が見れていないのか。」
    「そうかもしてません」
    「しかし、俺は背が高い。国民は皆小さいのだお前のように。どうしたらお前の顔がよく見える?」
    お付きは上を見上げながら言います。
    「しゃがんでみてはどうでしょうか」
    王様はハッとしました。これまで王である自分に国民が合わせるのが当たり前のように育ってきました。そのため自分が合わせるということをしてこなかったのです。つまり、王は本当の意味で国民に寄り添えていなかったのです。
    王様はお付きの前に腰を落とし始めて目線を合わせました。
    「そうかこうすれば顔がよく見える。お前は意外としワタだらけだったのだな。」
    「はは、そうですね。もう爺さんですから。」
    お付きと王様は目線の高さを合わせ笑い合いました。


    次の日、あの少年を白へ招きました。
    そしてその少年の前にしゃがみ目線をできるだけ合わせて話し始めました。
    「昨日はすまなかった。俺はどうやら間違っていたようだ。」
    「王様!そんなことはありません。僕が転んでしまったのが悪いんです!」
    「いや、俺は国民全員が笑顔になっていくことが大切だと思ってるんだ。なのにお前を俺と同じように笑顔にする側の一人だとしか考えられず、笑顔にしなければいけなということを忘れていたようだ。」
    「王様!王様もこの国の国民の一人であるはずです!なので、そんな顔しないで笑ってくれたら嬉しいです。僕たち国民は王様が笑っている顔が大好きです!大きな声で挨拶をしてくれて、国民のことを考えてくれている優しい王様が大好きです!」
    王様はその言葉に笑顔をもらいました。


    王様はその日から変わりました。王様は人と話す時必ずその人と同じ高さまで腰を落とし目を合わせて話をするのです。王様にある人が訪ねました。
    「なぜ腰を落とされるのですか?お辛くありませんか?」
    すると王様は笑って言います。
    「俺が立っていてはお前たちの顔をしっかり見ることができない。それでは本当に笑顔かわからないからな」
    王様は城下に降りてきて国民と頻繁に話をするようになりました。
    子供たちは王様に訪ねます。
    なんで一緒に遊んでくれるの?」
    王様は子供たちの頭を撫でながら言います
    「国民の生活を知らなくては役に立たない知識もある。そばに寄り添うのが王の役目だからな。」

    笑顔の絶えないその王国の王様は国民に寄り添う良い王様だという噂が広まり、王国は今までよりも活気に包まれ多くの人に愛される街になりましたとさ。
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