愛を叫んで逃げてやる!「君の気持ちに答えることは教員としても、俺個人としてもできない。すまないな」
あ、
咄嗟に炭治郎は壁にへばりついた。
心臓はバクバクと鳴り止まなくて、持っていたプリントとトートバッグを胸元で潰してしまったがプリントに皺はよってなかった。
向こうからは死角だからバレていないはず。
ぐすぐすと女の子が泣きながら謝っていた。
あぁ、いいな。
羨ましいよ、俺は自分の気持ちを伝えることすら許されないから。
竈門炭治郎は正真正銘『男』である、だが好きになったのも男だった。
ただ勘違いしないでほしいのは男が好きというわけじゃなくて、好きになった人が男性だったのだ。
「煉獄先生!プリント集めて持ってきました」
少し時間をおいてからまた社会科準備室に行くと先生はコーヒーを淹れていた。
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