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    AAR

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    途中、書きかけ
    クロスオーバー

    リヴァイとローくんクロスオーバーりばい×ロ
    スワロー島で出逢うコラさんと別れたあとのローくんと戦後リヴァイさんのクロスオーバーの話
    ・リヴァイさんもローくんも受けのイメージで書いています
    ・進撃最終話までの内容を含みます
    ・ノベロは未読、ヴォルフさんの口調がわかりません
    ・捏造120%、よく似た名前の作品とは一切関係のない素人の妄想です
    ・医療知識はありません

    ・進撃最終話までの内容を含みます!!(2回目)



    ひんやりと湿ったような乾いたような冷たい土の感触。
    草一本もない薄暗がりの洞窟の中、ぼろ切れをまとった小さな少年が地面に蹲っていた。
    外は一面銀世界、しんしんと降る雪に音はない。
    しかし少年、ローはこれが恩人の凪の影響ではないことに気付いていた。
    自分の引き攣った呼吸の音がする、不規則で明らかに弱々しい鼓動が聞こえる。

    「こらさん…」
    ほら、ちゃんと自分の声も聞こえる。

    その意味が分からないローではなかった。
    だからこそこのまま蹲っていて恩人のもとに行きたいとも思っていた。

    “…………愛してるぜ、ロー!”

    瞼の裏に浮かぶ恩人の下手くそな笑顔と名前を呼ぶ声。
    やせ細り冷えきった体の、胸のあたりだけがポカポカとし始めた。
    やっぱり駄目だ、このままじゃ。


    少年は蹲ったままもぞりと片手だけ構えた。
    その手の先には青いベールのようなサークルが現れている。
    痛む体をゆっくりと起こして、洞窟の壁によりかかった。
    少年の脳裏に浮かぶ憧れていた父の姿。
    自分の手が、指先が、父のそれと重なった。

    ローはオペを開始した。

    ――――――――――

    「それじゃあリヴァイさん、一年後くらいにまた。
     ヴォルフさんありがとうございました」
    「達者でな」
    「いつでも来たらいい」
    オニャンコポンはヴォルフや島民にたんまりともたされた土産を背に見送りに来たヴォルフとリヴァイに手を振った。
    オニャンコポンとリヴァイと名乗る男たちがこのスワロー島にやってきたのは一ヶ月ほど前の話になる。
    この大海賊時代に海賊でもないのに世界を見て回っているのだという2人は最初こそ、その珍しい容姿と得体のしれなさに島民から疑いの眼差しを向けられていた。
    しかし機械の修理を頼まれ街へ出てきていたヴォルフとオニャンコポンが意気投合すると遠巻きにしていた島民たちもオニャンコポンの人の良さに気づき気さくに話しかけてくれるようになった。


    一方リヴァイはその性格の気難しさや、明らかに訳ありな顔面を走る大きな傷に欠けた指、車椅子という出で立ちでしばらくの間遠巻きにされていた。
    しかしオニャンコポンの影響もあり、さらには掃除においてはプロ級の実力ということが知られいつの間にやら、主婦とお茶をするような仲になっていた。

    この後も旅を続けるオニャンコポンと、
    後遺症で足が不自由になった彼は義足の研究対象となるかわりにヴォルフの家に居候することになったのだ。


    ――――――――――
    「リヴァイ!子供だ!洞窟で倒れていた」
    日課である窓ふきをしていたリヴァイのもとに、朝実験に出て行ったきりのヴォルフが血相を変えて飛び込んできた。
    リヴァイはヴォルフの節くれた腕にすっぽり埋まってしまうほど小さなボロ衣…子供を見た。
    「お前のベッドはシーツが替えてある。そこでいいか」
    「助かった!」
    ヴォルフが子供をベッドに寝かし土や血液でくすんで汚れてしまった布を脱がしていく。



    リヴァイは一晩中子供のそばにいた。
    熱にうかされひゅーひゅーと呼吸するのをじっと横に座って見ていた。

    “大丈夫よ、リヴァイ……”

    もう声も覚えていないのに、リヴァイの脳裏には数十年前に亡くなった母親の姿を思い出していた。

    「ん、……………ウ、」
    「気が付いたか。
     …先に言っておくがお前に危害を加えるつもりはない。動くんじゃねぇ。」
    「………………」

    蜂蜜のような色の瞳でリヴァイを見つめた途端ぴくっと表情を変えた子供にリヴァイは言った。

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