『カメラ』「う…寒っ」
「兄さん寒いの帰る」
「いや…大丈夫。てか、十四松は?」
「ぜんぜん平気」
「…だよね。おれはおまえみたいに上手いこと獣化できないから羨ましいわ」
「ぼくは一松兄さんのいっぱいあるしっぽが羨ましいでっすあ、そうだ!しっぽ身体にまとわりつかせればあったかいかも」
「なるほど。…………こう?」
「そうどっすかどっすか」
「大分あったかいわ、ありがとう。一見するとでかい毛玉みたいになってるだろうけど」
「ケサランパサラン名乗れば大丈夫」
「大丈夫かな…」
ガサッ
「「!」」
「…いま、動いたよね。そこの茂み」
「動いたね大きさ的に人間でも、ふつーの妖怪でもなさそう!」
「じゃ…猫かな?猫だと嬉しいんだけど」
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