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    近日中に上げたい小話2つ詰めの内1つ。

    抱き枕にされてるイガグリの話。

    日々 ごく僅かな呼吸音だけが部屋に響いている。2ndステージで奪い、[[rb:3rd> ココ]]から共にすることになった曽倉の寝息だ。
     俺は勝ち上がれたことに安堵しつつも、残り2戦が無事に終わるように祈りながら布団に潜っていた。この悩みの原因である士道は未だ風呂から戻って来ていない。
     どこかで問題起こしてるんじゃないだろうな、と心配になり始めた頃に扉の開く音がした。悩みの種が帰ってきたことに安心し、ゆっくりと瞼を落とすが、そんな俺の眠りを妨げようとするようにスタスタと足音が近づいてきた。

    「なんで[[rb:二段ベッド> そこ]]で寝てんの?」
    「……は?」

     二段ベッドの上段を曽倉が使い、下段に俺、普通のベッドは士道用に空いている状態の何が疑問なんだ。
     俺が頭にはてなマークを浮かべていれば「別に狭くてもいいけどさあ」と言いながら士道が布団に潜り込んでくる。

    「いやいやいや! 待てって、なにしてんだ!?」
    「あ? 抱き枕って昨日言ったろ」
    「曽倉いんだろ!?」
    「別に“ヤラシイこと”してるわけじゃないし」

     士道は「あ!」と合点がいった顔をしたかと思うと「“ヤラシイこと”したいんだ?」と耳元で囁いてきた。
     もう本当にいい加減にしてほしい。そうだと答えたら応じてくれんのか?
     俺の下半身は正直なので、どんどんと熱が集まって痛みを訴え始めている。

    「ねぇ、当たってんだけど」
    「しょうがねえだろ! 生理現象っ!」
    「ふーん」

     俺の返答に一瞬ニヤッとしたかと思うと、士道は更に身体を絡みつけてきた。心臓の音がうるさい。

    「いい加減にしろって! 俺だって流石に怒るぞ!?」

     離れるように押し返しながら言えば、士道は「こわーい」と笑って言う。

    「怒るとどうなっちゃうの?」

     小馬鹿にしたような声色で「負ける気しないんだけど」とケラケラ笑う士道。何か言い返そうと口を開いた時、ギシリとベッドの軋む音が上から降ってきた。

    「ほら、あんまり騒ぐと起こしちゃうよ?」
    「……っ、“ヤラシイこと”してるんじゃないからいい」
    「拗ねんなって」
    「拗ねてねえって!」

     段々と大騒ぎしていた自分が恥ずかしくなってきて、もう眠ろうと目を瞑る。すると士道は「ごめんってば。機嫌なおせよ♡」と両手で耳辺りを覆い撫でてきた。
     うおおお! 鎮まれ[[rb:息子よ> マイ サン]]!
     俺の奮闘など気にも留めずに、士道はゴソゴソと身体の位置を下の方に動かしていく。ほんの少しだけ期待したが、その動きは俺の胸元に士道の頭がくる位置で止まった。

    「なあ、前回も思ったんだけど、なんで[[rb:その位置> そこ]]なんだ?」
    「え? イガグリちゃん窒息死したいの?」

     確かに逆位置だと窒息しかねないが、お前が力加減すればいいだけの話じゃないか?
     そんなこと言っても無駄かと諦めて眠ろうとするが、少し寒くて中々寝つけない。士道の位置に合わせて掛け布団がズラされ、俺の上半身は剥き出しになっている。

    「寒いんだけど」
    「どうせ朝にはベッドから落ちてんだから一緒じゃん」
    「今、寝れねえんだってば」
    「しょうがないなあ」

     眠れない俺とは逆に今にも寝そうな士道がそろそろと掛け布団を引き上げる。それに合わせて士道の頭も少しだけ上に上がり、髪の毛の香りがふわりと鼻腔をくすぐった。同じ備品を使ってる筈なのに、どうしてこんなに欲を煽る匂いがするんだろうか。
     あらぬ妄想に思考が切り替わりそうになるのをなんとか抑えた俺は、スヤスヤと寝息を立てる士道の頭を抱き抱えて眠った。
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