真島からの電話を受けて桐生はデボラへと向かっていた。以前そこで真島が一昔前のアイドルのようなキラキラした衣装を身に纏い喧嘩ではなく『ブレイキングファイト』と称したくさんの客の前で真島と戦ったことがある。
今回もそれと同じようなものなんだと考え、仕方なく真島に付き合うかと半ば呆れつつも楽しみにしていた。
あの手この手を使って真島は桐生に喧嘩を仕掛けてくる。ある時は警官になったりある時はゾンビ、またある時はキャバ嬢にまでなって桐生に喧嘩を買ってもらおうとする。
「(変な所に金掛けてるよな…)」
ゾンビの時に至ってはどころから金が出てるのか大量のエキストラやメイクアップアーティストを雇っていたりもした。さすがと言うべきか喧嘩に対する執念が半端ではない。
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