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    sasami_642

    @sasami_642

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    sasami_642

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    いつの間にか師弟ノボ+ショになった‥なってるのか?
    とりあえずもっと表現に触れろ、俺!となったところで今回は解散。

    ノボショ動かそうとすると大抵バトル絡みになってCPから離れてしまう件訓練場。
    今日もノボリとショウは手合わせをしている。
    技構成、状況把握、選択。
    また成長をしている、とノボリは感心した。
    (調査隊として日々が活かされてるのをひしひしと感じます。ブラボー)
    ショウの成長は非常に早い。
    元のセンスもあるだろうが、観察することに長けている。
    そしてこれは元のセンスなのだろうが、インプットしたものをアウトプットするのが早いのだ。
    1つ手合わせをすれば、次にはもう動きが変わる。
    それを見るたびにノボリは思う。
    (あぁ、この方が辿り着く高みはどのような所なのでしょう)
    頭の隅でぼんやりと考えていたが、
    「バクフーン、オーバーヒート!」
    「!」
    大技を指示するショウの声で、ノボリの思考がバトルに戻った。
    技を受けたのはジバコイル。
    倒れてしまうか、とノボリは思ったが、ジバコイルは弱点であったその技を何とか耐えたようだ。
    「よく耐えてくださいました。ジバコイル、かみなり!」
    力業で放たれるかみなり。
    命中したバクフーンはぐぐっと持ちこたえ‥
    「‥くぅぅ、」
    られず、倒れてしまった。
    「バクフーン!」
    ショウがバクフーンへと駆け寄る。
    その体を優しく撫でてやりながら「お疲れ様、ありがとうね」と声をかけ、ボールへと戻した。
    「また負けちゃいました」
    ノボリを見て笑顔を浮かべてショウは言った。
    「ノボリさんとっても強い‥全然勝てる気がしません」
    「ご謙遜を。先程のオーバーヒート、以前より威力が上がっておりました。また随分育成に励まれたのでしょう?」
    「‥そういうのも分かっちゃうんですね」
    頑張ったのになぁ、と今度は悔しそうに言った。
    「ショウさまの育成は素晴らしいものです。ですがこちらも同じままではございません。工夫していかねばあなたさまを高みへお連れすることは出来ませんから」
    ノボリは帽子の鍔を持ち、ふふ、と笑みをこぼしながら続ける。
    「しかし今回あれを耐えることができたのはジバコイルの頑張りでしょう。正直なところ負けたと思いました」
    「えっ?!」
    ノボリの言葉にショウがあからさまに驚きの声をあげる。
    ノボリは、はて、と首を傾げた。
    「‥わたくし、そんなにおかしな事は言ってないかと。最後のオーバーヒート、決めるおつもりでしたでしょう?」
    「それは‥そうですけど‥ノボリさんに負けたかも、なんて言われるの、何となく想像できなかったから‥」
    ショウはごにょごにょと口ごもりながら言った。
    「さっきも言いましたけど、ノボリさん、とっても強いですし‥」
    「ショウさまも非常にお強いかと存じますが」
    「えっ?!」
    ノボリとしては素直な感想を述べたつもりだがまた驚かれる。
    「あたしなんてまだまだですよ!どうしたらノボリさんみたいにもっと強くなれますか?」
    ずいと身を乗り出し、ショウが真剣な眼差しで問うてくる。
    ノボリは正直困った。
    こちらとしては彼女の成長に驚かされており、手合わせのたびに負けていられないと新たな気持ちになれているのだから。
    「そう、ですね‥いえ」
    ただ、真っ直ぐな彼女に言葉として伝える強さがあるとするならば。
    「わたくしに聞かずともあなたさまのポケモン達が教えて下さいますよ。いつもされているように彼らを信頼してくださいまし。きっと答えてくれることでしょう」
    そのままのあなたが、あなたの強さであると。
    「‥やっぱり‥          ‥」
    ショウの口が小さく動くがその言葉はノボリの耳には届かなかった。
    「ショウさま?今何と‥」
    「あ、いいえ、何でもありません!」
    ショウがぱっと顔を上げてにこりと笑った。
    「それより今日もありがとうございました!また皆と作戦立てて挑戦に来ますね!」
    ショウは「それでは!」と手を振りながら走っていってしまった。
    ノボリは何かまずかっただろうかと一瞬考えた。
    しかし、何やら気合すら感じるショウの顔を思い返し、とりあえずは置いておくことにした。
    (今は次の手合わせの事を考えるとしましょう。また強くなって来るであろう彼女にそうそう負けはしないように)
    青い空を見上げながら、ノボリは今日のバトルを思い返すのであった。
















    「わたくしに聞かずともあなたさまのポケモン達が教えて下さいますよ。いつもされているように彼らを信頼してくださいまし。きっと答えてくれることでしょう」
    ノボリの言葉がすとんとショウの心におさまった。
    いつもそうなのだ。
    感覚としては分かるような、でも言葉にならずふわふわしている自分の疑問。
    期待とともにノボリに問うと、いつも的確に指し示してくれる。
    そうすると嬉しさとともにこう思うのだ。
    (あぁ、この人はまだ遠い。早く追い付いて同じ景色が見たいのに)
    「‥やっぱり‥あたしまだまだだなぁ‥」
    「ショウさま?今何と‥」
    「あ、いいえ、何でもありません!」
    ちょっと気落ちしてしまったが、そうはしてられない、とショウは顔を上げる。
    (また答えてもらったんだ。追い付くためにも走らないとね)
    気合を入れながらノボリににこりと笑いかけた。
    (絶対、追いつきますからね!)

    2022.6
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