聖杯組が魔力供給するようです焼け焦げた匂いが辺りに広がる。
「……これで全部片付いたようだな。」
オジマンディアスはふっ……と息を吐き出す。
魔力を多く使いすぎた。
ただでさえマスターと離れ、カルデアからの魔力が切断されている状態なのだ。
無駄遣いは避けなければならない、だが……
「おー終わったか。」
「うっ……焦げた匂いがする……」
「貴様ら……」
そもそもマスターからはぐれる原因となったのも以蔵とアスクレピオスが怪我をおったからである。
怪我を負って動けない2人を担ぎ、安全な場所を探しに必死に走り回った結果、この有り様である。
「そもそも!貴様らのせいでこうなっているのだ!おかげで余の魔力がそこを尽きようとしている!」
「そんな事言われてものー」
「僕も生憎だが魔力が尽きている。回復もできない……。いや」
何か閃いたかのように以蔵の方を見る。
「……?な、なんじゃ?ピオ……?」
「以蔵、確かにお前は怪我をしているが、魔力はまだ残っているだろ。」
「……あぁ、なるほど。」
じりじり以蔵に近づく2人。
思わず後ずさりをすると後ろの木に邪魔をされた。
「な、なんじゃあ!まさかおまんら……わしから魔力を奪う気か?!」
2人は以蔵の手と足を掴み暴れないように拘束する。
「大人しくしろ以蔵。少し貰うだけだ。」
「痛いのがよいなら余は構わないぞ。」
「く、くそ!覚えちょれよ……んむ」
アスクレピオスが以蔵にキスをする。
舌を吸い、顎の上を舐め、また舌を絡み合わせる。
「ん……まぁ、こんぐらいでいいだろう。」
「惚けている場合ではないぞ、以蔵。」
「……は、少し……休ま…………ん、んむ」
口の中を掻き回されたと思えば、
舌を強く吸われ、思わず腰が跳ねる。
ドンドンとオジマンディアスの肩を叩き、引き剥がした。
「……も!もう!限界じゃ……」
顔を真っ赤にし、目からは大粒の涙を零しながらオジマンの胸に倒れ込んだ。
「あ、魔力を吸いすぎたみたいだ……、」
「何してるんだ。全く……、敵はまだ残っているというのに。」
獣の唸り声が近づいてくる。
「仕方ない。魔力を貰ったんだ、もうひと頑張りするとしよう。」
その後、無事マスターと合流出来た3人はカルデアに帰り、こっぴどくダ・ヴィンチからお叱りを受けることになるのだった……
「貴様らが怪我するから」
「おまんがもうちょい後先考えて動けば」
「僕は最善を尽くした」
「反省してないね?君たち?」
「「「あ」」」