ジェイ監♂(全年齢)あまりにも強い日差しで、貴方が茹だってしまいそうだったから。
その理由を告げずに向けたホースの先。そこから勢い良く出た水は狙い定めた背中ではなく、ちょうどこちらを振り向いた美しく整った顔の真ん中で。
それで……。
「――…ユウさん」
「は、はい」
「仕掛けて来たのはそちらです」
そう言ってニヤリと鋭い歯を見せて笑ったジェイドが手のひらを広げる。するとどこからともなく水が集まり、ゴムボールサイズの水球がいくつも出来上がった。
「あ!ジェイドせんぱいまってっ」
「待ちません」
ヒュッとジェイドが軽く投げたその水球達は不可思議に動き、直撃を避けるために顔の前でクロスした腕の隙間に潜り込んできてユウの顔を濡らす。
あっという間にジェイドよりも顔を濡らしたユウは雑に顔を拭うと、今度はきちんと狙いを定め、ジェイドの顔に向かってホースの先を軽く潰してさらに勢い良く水をかける。
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