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    keo_2434_oldguy

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    keo_2434_oldguy

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    🧡💜です
    ブロマンスみたいなものを書きたかった…

    目的地は君の瞳の色で決めた💜🧡のブロマンス?

    雰囲気文

    Luxiemメンバーのシェアハウス設定
    ーーーーーーーー

    長年呪術師をやっていると人間の汚い部分をよく見るようになった。
    そりゃそういう道を選んだのは自分だし、仕方がないことかもしれない。

    でも自分も人間だから疲れる瞬間があるんだ。
    泥のように眠って、コーヒーを飲む前にスマホをいじって。
    時間は午前11時25分。昨日の依頼が終わったのは深夜3時だった。
    今日一日は何もしたくないな〜ってくらい疲れたそんな日。

    コンコンという控えめなドアノックが聞こえた。

    ─ミスタ…?

    「シュウ、今平気?」

    ガチャリとドアからひょこと顔を出したのは僕の兄弟であるミスタだった。
    今日は依頼がないって言ってたし、この間食べ物を買いに行きたいって言ってたっけ。

    「…いるよ、入って。」

    ちょっと嬉しそうに僕の部屋に入ってきたミスタはどぎついピンクのパーカーを着ていた。ヴォックスとアイクそれとニナと一緒に買ったやつかな。
    そのパーカーをみただけで疲れた体にエナジードリンクを飲んだ気分になった。
    ベッドで寝起き+スエットのままの僕の隣に座り、ソワソワと所在なさげに部屋を見渡していた。…結構僕の部屋、許可なしで入ってくるのに珍しい。

    ーそれは他のLuxiemメンバーにも言えるけどさ。

    「あのさ、昨日話した買い物なんだけど。今からミカが遊びに来るみたいで…その…」


    ─…買い物は延期ってことね

    申し訳そうに眉を下げた彼はとてもかわいい。
    それをみたら何も言えなくなる。

    本当のことを言えば、ミスタと雑談して癒されたい気分だったし、一緒に買い物して日常を感じたいって思いもあった。今日家にいるのもミスタだけだったから。

    「そっか。僕も昨日遅くまで仕事だったし…。
    いいよ、2人で遊んでおいで。ミカによろしくね。」

    大丈夫だよ、と僕が答える前に急に衝撃が来て視界が天井になった。
    相当参った顔をしていたらしい。
    ミスタが泣きそうな顔で僕に抱きついていた。彼の猫っ毛が頬と鼻に当たってくすぐったい。

    「ミスタ、ほんと、だいじょうぶだよ」

    「…すぐに帰ってくるよ」

    「それはミカに悪いよ、親友でしょ?」

    誰がみてもミスタとミカはお互い人生の親友だった。僕も親友とまでは行かないけど、ミカと仲がいいし、2人が楽しそうにゲームをしているのを見守る時間が好き。
    だから大切にして欲しかった。

    子供を慰めるようにぽんぽんと背中をたたいてミスタを落ち着かせる。
    全身で感じる暖かさ。
    いつも爽やかなオーシャン系の香水をつけているのに、今日は柔軟剤と甘いりんごの香りだった。

    泣きたいわけじゃなかったのに目から涙が溢れた。

    昨日のやつ、今まで自分が祓ったものの中で1、2争うほど強くて。
    もし祓っている途中での行動に間違いがあったら、今ここに僕はいなかった。
    それほど危険な依頼だった。

    呪いはいつも人間から生まれる。
    それが過去のものか、今のものかはわからない。
    それでも呪術師として呪いに向き合っているのは、この日常の尊さを知っているからなんだと彼を抱きしめて思った。



    シュウが怪我して帰ってきた。
    俺がそれを知ったのは朝起きて朝食を準備していたVOXからだった。

    「事前にシュウから昨日の依頼はかなりハードだって聞いていたからな。念のため俺がお守りを渡しておいたんだが…。見事にこれを壊して帰ってきた。」

    VOXの手のひらにはボロボロになった布切れがあった。
    俺も、アイク、ルカが眉を顰める。…死ぬほどしんどい依頼って聞いていなかった。

    「…シュウは心配してほしくないけど、今回は依頼内容がかなり難しいし、もし何かあったら…と考えた結果俺だけに話してくれたらしいぞ。」

    眉を顰めるどころか、皆泣きそうな怒りそうな顔になった。

    ─いつも、シュウは俺たちが知らないところで危ない目に遭ってる

    俺にできることなんてない。
    呪いを祓えるのはシュウだけだ。

    「VOX、シュウは大丈夫なの?」

    「今は部屋で寝ている。彼が寝ている間に怪我のチェックはしておいたよ。」

    アイクとVOXがシュウの怪我について話している間、俺はスプーンを強く握っていた。
    視線を感じて顔を上げると同じくテーブルに座っていたルカが俺を見つめていた。

    「ミスタ大丈夫?」

    「…うん。大丈夫。ごめん、ちょっと外出てくる」

    ルカの返事を待たず、部屋を出る。ふと2階に続く階段をみる。

    ーシュウに会いたい。

    外に出るつもりだったが、予定変更。
    兄弟に言いたいことが山ほどあるんだ。



    シュウの部屋に入ってすぐ怪我がないか聞いたが、その後の自分の下手な言い訳がダメだった。
    …勝手にミカを巻き込んじゃった。

    ミカが遊びに来るなんてウソ。
    シュウにゆっくりしてほしくて、適当に言ったこと。
    でもそのウソを告げた瞬間、シュウはひどく傷ついた顔をして自分がやってしまったと直ぐにわかった。

    無理に大丈夫と笑おうとした兄弟を突進するように抱きしめる。シュウは俺より少し小柄で、顔もとっても美人。抱きしめても男臭くない、というか性別がない感じ。

    シュウの胸元に耳を当てる。トクトクと心地よい心臓の音が聞こえたーが。
    すぐに別のすする音が聞こえた。

    「…シュウ?」

    心臓から顔を上げてシュウの顔を見る。
    そこには涙を静かに流す兄弟の顔があった。

    「…ごめん、ごめん…!泣きたかった訳じゃなかったんだ。…ミスタが、温かくて、生きてるって感じたら…涙が止まらなくなった」

    時折声を詰まらせながら必死に俺に伝えた言葉。
    言葉の意味を理解しながらも、俺はシュウのアメジスト色の瞳から目が離せなかった。その瞳を見ながら頭の中である計画が浮かぶ。

    「…今度さ、長期休暇とって2人でバカンスしない?」

    「2人でって…他のメンバーは?」

    「俺はシュウと2人っきりになりたいんだよ」

    突飛か俺の発言にさっきまで流れていた涙がぴたりと止まった。
    頭の中の空想が溢れて止まらない。
    抱きしめていた週から少し離れて、一度彼を座らせる。でも片時も彼の瞳から目線を外したくなかった。
    だから、俺はシュウの額と己の額を合わせる。さっきまで冷たいと感じていたシュウの体温が少しずつ暖かくなってゆく。

    「シュウは、俺と2人っきりはイヤ?」

    懇願するように彼を見つめる。最初は戸惑っていたが、俺のお願いに弱い愛しき兄弟は折れたように、体の力を抜いた。

    「…バカンスなら海がいいな。」

    くぐもった声でポツリと承諾の返答をする。

    「バナナボート付き?」

    「ンハハ!マストで!」

    2人でなら大丈夫。
    俺とシュウなら。

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