「そういえば樹ってコンタクトにはしないのか?」
「…………」
「え、あれ、樹?」
「……必要性を、感じないので」
「……もしかして、コンタクト苦手だったり」
「そんな訳ないでしょうそもそもコンタクトにはスマートグラスのような機能を付けることも不可能ですし第一あんな付け外しが面倒なものを使用すること自体時間の無駄です」
「急に早口になったな……」
「というか、どうして突然そんなこと聞くんです」
「あぁ、この間SNSでカラーコンタクトしてる人の写真を見かけて、格好良いなって思ってさ。眼鏡の代わりのイメージが強かったけど、オシャレとして使う人も多いんだな」
「なるほど……青斗がコンタクトを……」
「いや俺がするかどうかまでは考えてないけど……樹?」
「……目に悪いのでやめておいてください」
「そんなお母さんみたいな……」
「あんなもの私は認められません」
「やっぱり苦手なんじゃないか……」