ただの個人解釈のメモ
(岸南フィルター入り)
部活が単なる活動ではないと思い知る部分
組織
人間関係
信念
バスケは好きか
北野さん
ラン&ガン
高校3年間でできることは限られてる
全部やり遂げるのは無理
だったら攻撃だけでもうまくなって勝つ
そしたら楽しい
バスケを好きになってくれる
北野さんのバスケに対する考え方、思想
優しい人柄
北野さんのもとでバスケがしたい
けど彼らの好きなバスケを教えてくれた
北野さんはクビになった
北野さんに戻ってきてほしい
ラン&ガンにこだわった
ただ勝つのではなく
ラン&ガンで勝つ
ラン&ガンが好きだから?
北野さんが好きだから?
最初はどっちもだったかもしれない
でもだんだん後者に支配される
「ラン&ガンで結果を残す」
それはもう呪いに変わり果てて
枷のように纏わりついて本質を晦ましていく
南がインテンショナルで怪我を負わせた流川の活躍を目の当たりにしてから良心の呵責に苛まれて不調になりはじめた後半戦のTOで
岸本が南に問い詰めた
こんなところで負けたら…のその先は作中では明確に書かれてない
「北野さんの正しさを証明できない」
と言いたかったんやろうか
ラン&ガンで結果を残したら
北野さんの正しさを認めてもらえる
必死で頑張ってきた
なんのために必死で
あの時、心の中で岸本の名前を呟いた
南の顔が忘れられん
対戦相手への煽り、外野の野次
威嚇のつもりからのアクシデントが尾鰭になってついてきたエースキラーという不名誉な称号
勝つための執念は狂気ともとれる北野さんに対する思いへの具現化
金平さんもそんな彼らの勝利への執念を目の当たりにしてきたから、「嫌いでたまらないのに負けちまえって気にならない」って監督としての役目を全うしようとした
憎いと言いつつちゃんと向き合おうとしてた
なんやかんやで南や岸本のことめっちゃ気にかけてたし、北野さんに対する気持ちで追い詰められてるのも多分知ってたやろうけど、金をもらって組織の方針に従って仕事をしなければならない被雇用者という立場上どうすることも出来なかったんやろなとも思う
大人になるとこう、組織の中の人間の立ち位置が分かってしまうから、金平さんの気持ちもめちゃくちゃわかる
金平さんに関してはもう、
タイミングが悪かったとしか言えん
もう少し時間ときっかけがあれば
彼らとの距離を縮められたかもしれん
豊玉がラン&ガンをベースに金平さんの指揮も取り入れたチームになっていたらどうなってたやろなとかも考えたりもした
でもこれだけ拗れて雁字搦めになった彼らの呪縛が終盤でちゃんと解かれたのはせめてもの救い
追い詰められた南が自暴自棄になって怪我してしまうけど、それを介抱したのは北野さん
試合中ずっと頭の片隅で考えてたどころか、会場に居らんかとまで探してた北野さんに手当てされて、まぁなんという形での再会って思ってしまった
(北野さん広島までミニバスの教え子連れてきてんのすごいな)
北野さんは変わらずラン&ガンを提唱してた
小学生やから代物とまではいかないにしても
「楽しそうにやっとる」
その一言が
南の呪縛を解いた
ただ、あれよな
岸本と南にかかった呪縛は
べつに北野さんがかけたわけじゃないし
誰が悪いとかもない
北野さんはただシンプルに
ラン&ガンでバスケを好きになってほしい
それだけやったはず
それが北野さんをクビにされた怒りばっかり前面に出てきて、怨念になって自らを縛って、それに気付けてないだけやったっていう
バスケそのものを楽しむこと
それをもうずっと忘れてた
バスケは楽しい
勝ったらもっと楽しい
それをちゃんと思い出せた南は
岸本にかかった呪いも解いてあげれた
(これ、南が解いてあげたって取れるのが個人的に嬉しかった)
最後の2分、楽しくて幸せやったんちゃうかなぁ
豊玉の子らが最初からバスケに100%集中できる環境ってどんなやったんやろな
願わくば北野さんの指揮下
でもそれは叶わぬこと
金平さんがその意思を継承してたら
それも無理
だって金平さんは北野さんの代わりとして来た
豊玉経営者はバスケ部に多大な投資をしてると言ってた
新監督としては結果を残さなければならない、そうなると北野さんがもたらしてきたバスケと違う変化が求められてたはずで
ラン&ガンでええなら
北野さんクビにして金平さんを雇用する必要もないわけで
何か一つでも落とし所が見つかってたなら
違った未来もあったかな
ただこの狂ってしまった結果も、彼らの直向きな情があってこそやもんな、そう思うと切ないな
でもさ南くんはさ
温厚で穏やかと見せかけてさ
一番感情的なんよな(そこが好き)
不協和音があっても全国ベスト8(本来ならベスト4も狙える)のチームのキャプテンを任されるリーダーシップ
冷静にゲームメイクできる観察眼
三井さんを翻弄できるパスセンス
クイックモーションのスリー
ラン&ガンスタイルでフルゲームオールコートで挑めるスタミナとスピード
そんだけの資質を持ってしてもよ
北野さんのこととなると、相手が監督だろうが手出してくるからな(首締めはまずいですよ!)
激情に任せて自暴自棄にもなるし
ただ紐解くと、ほんましんどい
優しくて、真面目で、バスケが好きな不器用な子
エースキラーなんて名前も欲しくなかった
(妙なあだ名って自嘲してる)
悪いことしてしまったと省みれる
そしてちゃんと謝れる子
藤真にもちゃんと謝れてたらいいな
そんな未来もあってくれ
岸本のほうが粗暴と見せかけて実は冷静に物事を見てて理性的っていう、南とのバランスというか対比がベストすぎる
南がどのような存在になっても否定はしない
南が暴走しかけたらブレーキになり、周りが見えなくなったら道標になれる存在、どん底に堕ちた南を引き上げれる存在
南の隣にずっと居るからこそ南の苦しみを一番わかってたやろうし、でも岸本自身もラン&ガンでなんとしても結果を残したいってところで必死やったから、南の惨状は見て見ぬふりするしか出来んかったんかなと思うとまた苦しい
だからせめて一蓮托生の身として南の側に居る覚悟もしてたんやろうかと思うともっと苦しい
試合が終わった彼らは泣いてた
負けたこともそうやし、今までの、感情も含めた色んなものが積み重なって詰まった堰が切れたんやろなとか
今後の彼らにどうか多幸あれ