天国って神宮寺と付き合ってるの?
初めはそんな問いから始まった。
先輩は次々と語りだす
俺の拳は先輩の顔面にめり込んでいた。
真っ赤に腫れた頬がズキズキと痛む。
その腫れを覆う大きなガーゼがより一層痛々しさを
保険医にどうしてこんな馬鹿な真似をしたのと呆れられ、教師からはお前はそんなことをするやつじゃないだろうとため息をつかれた。
そんな大人たちに機械的に返事を
開放された獄は校舎の隅に座り込む。
とにかく、疲れた。
今はただ、1人になりたい。
獄
あぁ、この声は。
声のするほうに顔を向けると
今、俺が最も会いたくないやつがそこに立っていた。
姿を確認すると再び顔を伏せる。
寂雷は話しかけてきた。
聞いたよ、先輩と喧嘩したって。
……だから?お前も説教しに来たのかよ。
その……
知らん、俺はあの先輩がデカいツラしてるのがムカついて殴っただけだ。
獄
寂雷がとなりに座る。
ありがとう。
先輩が私のことを
気に入らないことに拳を出すことは良くないよ。でも……私ね。
獄が私のためにやってくれたって聞いて嬉しかった。
とばっちりを受けるのは獄なんだから。
体が熱い。
この熱は太陽のせいだ。