【超捏造】エキスパンションについて【妄想ストーリー】【前提として】
・シルバは普段からエキスパンションを多用している。
・現在、カイトのエキスパンションは判明していない
・コバルトのエキスパンションは模倣
【妄想ストーリー】
シルバがエキスパンションを使い過ぎて稼働年数が大幅に減少してしまう。それによって、つい先程までいつものように動き回っていたのにもかかわらず突然機能を停止する。
ドクターの元に1件の着信がある。ラナからだった。
『ドクター、大変!シルバが……』
その内容はシルバが突如動かなくなってしまったというものだった。先日のライブで特別不調は見られなかったため、ノックス及びドクターは混乱する。
そうこうしているうちに玄関から大きな音が聞こえる。
『悪いけど、失礼するわ!』
『緊急なんだ、診てくれないか』
『シルバが、シルバがぁ』
内部データを確認すると、極端に稼働年数が短くなっている事に気づく。何故こうなったかをラナたちに聞くと、恐らくエキスパンションの影響だろうという話になる。
しばらくすると、シルバが何事も無かったかのように目覚める。大丈夫なのかと聞くも、『なんの事だ?』といい、自分が倒れたことも覚えていないようだ。
それからシルバがエキスパンションを使おうとするとメカニカメタリカのメンバーを始め多くのキャラが止めようとするようになった。だがシルバは聞く耳を持ってくれない。皆を笑顔にするためにじっとしていられないようだ。
『笑顔笑顔って、他人の笑顔を作る前に私たちの笑顔でも守って見せなさいよ!』
『心配ばかりかけるな』
『むりしちゃダメだめだよぉ』
数日後
ラナたちの思いも虚しく再びシルバは強制機能停止してしまう。今度はすぐに目を覚ますことなく、本当に危険な状態のようだ。
『ドクター、ねえ、助けてよ!』
………無理だ、稼働年数はアンドロイドの寿命、人間になおせるものじゃないんだ
インターホンが鳴る。カイトだ。
『ドクター、少しいいだろうか』
今、それどころじゃない。何か、何か手を打たないと……
カイトはノックスから話を聞くと、少し考えるような素振りを見せ、何かを決心したかのような表情で
『安心しろ』
そう答えた。
次の瞬間、聞き覚えのない歌が聴こえる。どこか懐かしさを感じるのは何故だろうか。
『………んん?』
『ドクター!シルバが!』
『シルバが目を覚ました!』
ーーーーありえない、先程まで稼働年数がゼロに近かったと言うのに、目を覚ました。それどころか、再びデータを見ると稼働年数が増えている。
どうなっているんだ……?
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非日常というものは過ぎてしまえばすぐ終わるものだ。この間の騒動が嘘だったかのようにまたいつも通りの生活が戻ってきた。
『ねえ、ドクター』
しかし、戻ってきた日常というものもそう長くは続かない。
『カイト、なんだか不思議じゃない?』
何が不思議なのだろうか、とライブの放送を観るとややぎこちない様子のカイトが見られた。恐らく多くの観客は気づかない程度だろう。しかしコバルト始め自分たちにはその様子がはっきりと不調を感じさせた。
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ノックス 対 スタンドアローン 当日
遂に決着がついた…………
ライブの盛り上がりは過去最高と言えるものだった。誰にも勝敗は予想できなかっただろう。余韻に浸る。きっと今日は最高の1日だったーーーーー
『大変だ!』
ーーーーはずだった。
クライマーのアンドロイドが1人、また1人と倒れていく。その場には不気味な魅力のある曲がながれていた。
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……カイトの歌声が辺りに響く。アンドロイドたちが次々と目を覚ます。
重く、鈍い音が静かに反響する。
『カイトッ!?』
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カイトのエキスパンションは【アンドロイドの稼働年数を増やす】ものだった。神の領域とも言えるその能力は、当然代償も大きい。それでも尚、彼は歌い続けた。
『カイト、もう…もうやめてよ!』
叫びながらカイトを止めに走るコバルトをナイトとライトが止める。
『もう手遅れなんだ』
『これはカイトが決めたことだから』
『『せめて最後まで歌わせてあげて』』
『そんなの…おかしいよ!オレは諦めない!』
助けたい、その思いが1つの道を作り出した
ーーーー歌が聴こえる
稼働年数を代償に稼働年数を創る
コバルトはそれすらも模倣してみせた
【Happy END】