「スハ大事な話があるから今夜家に来て」
◇◇◇
大事な話って何だろう?いつもより緊張しながら訪れた浮奇の家。
「スハいらっしゃい!待ってたよ」
「お邪魔しま〜す」
「早くこっちきて」
浮奇に手を引かれ部屋の中へと連れて行かれる。
ここは何度も二人で愛し合った場所。
でも今日はいつもと違った。
通された寝室にはもう一人男がいた。
「ふぅふぅちゃんお待たせ。スハ連れてきたよ〜」
いつも浮奇と愛を紡いだヘッドの上。
浮奇一人で使うには大きすぎるベッドの上で長い脚を伸ばし本を読んでいる男。
ファルガー・オーヴィド、私の恋敵がいた。
「なんで、ファルガーがいるの?」
彼を見るだけで表情が険しくなる。”当たり前”の態度でそこにいるその姿に苛立ちを隠せずにいた。
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