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    rvR2EtMic

    雑多

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    rvR2EtMic

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    💀♦️ワンドロ(名前)で書いたやつ

    『イデア・シュラウドさんのお宅はこちらでしょうか?』
    「あ、はいはーい。シュラウドです」
    ———僕が毎週のように利用している特急便の受け取りだったり。

    「はい、シュラウドでーす。……ほら、イデアくんに電話だよ〜」
    ———たまにかかってくるアズール氏とかからの電話応対とか。

    一緒に住み始めてからというもの、ケイト氏はシュラウドの名前を名乗りたがってる気がする。
    というか、宅配は仕方ないけど電話に勝手に出るのは止めてほしい。僕が無視して鳴り響かせてるのが悪いんですが。どうせ依頼の催促ですし…?
    納期には間に合う、大丈夫。毎回ほぼ同じような台詞を繰り返して通話を終えると、ソファで寛いでいる彼に問い掛ける。

    「…ねぇ、ケイト氏……君さぁ、シュラウド家の人間になりたいの?」
    「え?結婚しようってこと!?」
    「は?…いや、うん。それでいいや…」
    「あはは。……オレはいつでもいいよ。イデアくんとここで暮らすって決めた時にね、そうなってもいいって思ったんだ」
    さらっとプロポーズさせられたし、されてしまいましたが何なのこの子。そういうこと言わせるなら、少し格好つけさせてくれません?陽キャの考えてることは分からん。

    「…僕としては、そのままで居てほしいんだけど」
    「イデアくんはオレと結婚したくないってこと?」
    「そ、そこじゃなくて…君のファミリーネーム。せっかく輝石の国らしい…キ、キラキラした名前なんだからさ…わざわざこんな忌み嫌われてる名前に変えなくても…」
    「…別に、輝石の国じゃ宝石名のファミリーネームなんてありふれてるよ。特別でも何でもない」
    僕の前で感情を隠さなくなったケイト氏の表情は一瞬無になって、その後、笑った。それは春の花が咲く瞬間のようで。

    「だから、どうせならイデアくんが特別にしてよ」

    あぁ、もう。これだから陽キャは怖い。
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