鼻血「───ッいってぇ!ちょっと提督?ここまで来てお預けってのは無しですよ?」
ポプランは抵抗するアッテンボローを半ば無理矢理ベッドに押し倒した。
「あっ、鼻血……お前鼻血出てるって!」
アッテンボローはポプランの顔を見あげてカラカラと笑っていた。
「へ?」
ポプランはアッテンボローを押さえた手はそのままに、反対側の手で鼻の下に触れるとぬるりとした感覚がした。
「本当だ」
ポプランは血を付けたままアッテンボローに触れたくないと思い、手に付いてしまった血を舐めた。
喧嘩慣れしているからかそんなポプランの様子は板に付いている。
一種の現実逃避だろう。アッテンボローは殴った相手を見上げながら呑気にそんな事を考えていた。
「殴られ慣れているなんて結構な事だな」
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