毎日SS8/26「モリヒトってさ、字綺麗だよね」
一人では絶対にやらない宿題をさせるために、ケイゴをリビングに呼び出した。
ダイニングでモリヒトのノートを見ながら宿題の範囲を埋めていく。
「そうか?意識したことないが」
当然、モリヒトは宿題を終わらせている。ケイゴがさぼらないように見張りながら、夕飯の餃子を包んでいた。
「ノートも要点が纏まっててわかりやすいしさぁ」
「後から教えないといけないからな」
「オレなんて、文字書きます、ペン持ちますってだけで嫌だもん」
「それは勉強が嫌なだけだろ」
「……そうだけどぉ……」
ちらりとケイゴを見やり、包み終えた餃子にラップを掛ける。これであとは夕飯の時に焼くだけだ。
冷蔵庫に餃子をしまい、食器を洗うついでにやかんにお湯を沸かす。見た感じではあまり進んでいないが、そろそろ休憩の頃合いだろう。
2215