コキ 愛というものは、目に見えず、触れられない。見ることも触ることもできない不確かなものであるくせに、色も形も様々であり、この世にはヒトとポケモンの数だけ愛の種類があるものだから、愛とは何とも奇妙な概念だ。
そんな愛を表現する方法の一つとして、コルサは言葉を巧みに使う。草ポケモンを口説く時もそうであるが、最近では特に意中の相手を口説く時に、彼は薄い唇を忙しなく動かして愛を言葉にして伝えている。
ところが、コルサの意中の相手には……アオキには、コルサの愛の言葉は何一つとして心に響かないようだった。
アオキの無駄のないシンプルさの中に溢れるほどの気迫が込められた力強いバトルスタイルはコルサの心臓をドクドク高鳴らせる。
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