Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    たももた

    20↑ 文字書きのアークナイツ垢。博♀受けと夢(オリオペ♀)が主。練習中。
    アイコンは、きゅーとなクラシックメーカーより。

    ☆quiet follow
    POIPOI 2

    たももた

    ☆quiet follow

    リー先生実装まで毎日投稿チャレンジ、1日目。
    先生が博士の爪を切る話。

    #リー博♀
    #鯉博♀
    #鲤博♀

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    はるち

    DONEリー先生の尾ひれを見るたびにドキドキするドクターのお話。
    その鮮やかさを覚えている 覚えているのは、黒と金。
     石棺で眠りについていた二年。あの漂白の期間に、自分はかつての記憶のほとんどを失った。それを取り戻すために、主治医であるケルシーとは幾度となくカウンセリングを行ったが、その殆どは徒労に終わった。医学的には、記憶喪失になってから一年が経過すると、記憶が戻るのはほぼ絶望的とされる。だからこれで一区切りをする、と。ケルシーは診察の前にそう前置きをし、そうして大した進展もなく、最後の診察も終わった。言ってみればこれは届かないものがあることを確認するための手続きだ。現実を諦めて受け入れるための。失われたものはもう二度と戻って来ないのだ、ということを確認するための。
     ドクターは書棚からファイルを取り出した。ケルシーとの診察の中で、自分に渡された資料の一部だ。何でもいいから思いつくものを、思い出せるものを書いてみろと言われて、白紙の上に書いた内面の投影。他者からすれば意味不明の落書きにしか見えないだろう。しかしケルシーにとっては現在の精神状態を推量するための材料であり、ドクターにとっては現在の自分を構成する断片だ。
    8593