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    hagiw0

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    フォロワーさんに俺の言うことが聞けないのかって兄貴風を吹かせるつなさんっていうお題を頂いて書いた金綱

    ##きんつな

    お兄ちゃんスイッチ真っ赤な舌が、ぺろり、と口角を舐める。
    臓腑のような赤さと柔らかさがたわみ、薄い唇を舐る様を、金時は絶望的な気持ちで見上げた。
    ヤられる。
    バーサーカーである金時は、直情的である。
    あまり深く物事を考えたり悩んだりするのは向いていない。バーサーカー云々はおいておいても、もともと産まれも育ちも本能重視であることは否めないのだが。
    その金時が、本能的に「ヤられる」と感じた。
    下腹部の上にはずしりと重たい身体が馬乗りになっている。
    長い指が、金時の隆々とした腹筋の谷間をつーっと辿った。
    「に、兄ィ……?」
    ぎ、と耳元でベッドが小さく悲鳴を上げる。まるで、金時の心を代弁したかのように。
    金時に一抹の恐怖を与えている張本人、渡辺綱は赤く柔らかそうな髪をふわりと揺らした。
    「この、兄の言うことが聞けないのか……?」
    ぐ、と体重がかかる。
    金時はごくりと喉を鳴らし、シーツを握りしめた。
    ヤられる。ついに、微かに恐れていたことがここにきて起きてしまった。
    こんな風に綱を見上げるのは初めてだった。
    いつも、綱は大人しく……はないが、金時に組み敷かれることに納得してくれている。
    拒否も、嫌悪も見たことはない。
    「兄の、言うことを」
    つうーっと指が胸の下にたどり着き、指先を二本の脚に見立てて、とんとん、と胸の上を歩いてくる。
    「ぅ……」
    小さな呻きは快感からではない。痛かったのだ。綱の長い指先が、ぎゅうとささやかな頂きを摘まむ。
    「イッ……おいっ」
    綱は金時の反応にふっと鼻で笑って、更に体重をかけた。
    たった今金時の小さな粒を摘まんだ指先が、己の裸の胸を撫でる。
    「自分は好きなようにするだろう」
    指の間から慎ましやかな退紅が覗く。金時はぎゅっと目を眇めてその姿を仰ぎ見た。
    普段は、綱が下に収まることに納得してくれているから、抱けるのである。本来であれば逆のはずだ。自分達は、子供の頃より目上には従うものと習ってきている。
    そうではない場合は勿論あるけれども、金時は綱を兄分として尊敬していたし、立てるべき相手であり、従うべき相手だと思って育っていた。
    故に、その兄分が、そうしたいというのであれば、否はないのである。
    そして、普段散々に舐り、捏ねくり回して、穿って良いようにしている自覚がある、逆の立場は嫌だなどと、どの口が言えるだろうか。
    抱きたい、本当であれば、自分達の関係は上手いこと性質にあっていたのではないか、などと感じてはいる。
    だが、しかし、こんな風にされては、拒否はできないのだ。
    同じイチモツを持つ性である限り、立場を変えることなど当然のことなのだろう。金時にとっては少しも当然ではないが。
    筋肉に覆われた滑らかな内ももが、金時の腰を挟む。
    自分の胸をすべったその手は、身体の形を強調するように徐々に下がっていく。ひどく扇情的な景色だが、金時は生唾を飲み込む余裕もない。
    覚悟を決めなくては。
    ざりっと赤い下生えが金色に絡む。
    「安心しろ、悪いようにはせん」
    「た、頼むぜ」
    にやり。普段ぴくりとも動かない口角がこんな時ばかり雄弁に語る。
    ああ、これでもう抱かせて貰えなくなったらどうしよう、と内心涙を流し目を瞑った金時のモノは、次に、柔らかな感触につつまれた。
    「えっ」
    はっとして顔を上げる。思わず上体を起こしたせいで、乗っかっていた綱がううっと呻いた。
    「あれ!?」
    「な、んだ」
    後ろへ倒れそうになる綱の腰を、半ば無意識に掴んで見るが、じぶんのものはしっかりと中に収まっている。触れられていない綱のものは寂しげにしているし、男を知らぬ尻も無事だ。今の所知らないままで良いと思っている。
    「オ、イラてっきり……」
    「ん……おい、良いから、寝ていろ」
    ぐっと押される。
    言われるまま背中を積まれた枕に沈めると、金時を埋め込んだ綱は、不遜に言い放った。
    「なんだ?抱かれたかったのか?」
    「違いマス!」
    そうだと思われては敵わない。
    「ふふ、また今度な」
    「!」
    実現しては困る。
    実際、するのならどっちだっていい気がしないでもないのだが、やはり金時は綱を抱きたい。本能のなせることなのか、クラスが影響しているのかわからないが、このしっかりとした兄分を自分の手でぐずぐずにしてくしゃくしゃにして、揺さぶって震えさせたいと思ってしまう。
    なので、今度が来ては困るのだ。
    「やっぱり駄目だ!」
    ぐっと腹に力を入れて、起き上がる、半ば乱暴に身体の下に綱を引きずり込んで、腕の中に囲った。
    「んん……」
    「綱の兄貴、こればっかは聞けねえぜ」
    「何、あっ」
    ぐっと脚を抱え上げる。
    そうして金時は、二度と綱がそんなことを思いつかないようしなくてはならなかった。

    翌日、いつにもましてぐちゃぐちゃのめちゃめちゃにしてしまったため、抱く抱かないどころか、行為自体お預けをくらうことを、このときの金時はまだしらないのだった。
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