Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    meepoJlo

    @meepoJlo

    呪術の狗🍙棘 夢小説をこそこそ書いています。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 102

    meepoJlo

    ☆quiet follow

    ×同級生

    キスの日 2『キスして欲しいの?』



    「今日はキスの日なんだって」

    と、言った唯は膝を三角に折って座り、隣の彼を見る。何気なく、さっき野薔薇に言われた事を思い出しただけなんだけど。

    制服はとうに投げ捨てて、ラフなTシャツにジャージの部屋着、黒のマスクを着けている。動画を見ていたスマホから目を離して、棘は顔を上げた。
    小首を傾げて唯を見る。

    「ツナ?」

    棘の目はニヤリと悪戯に笑う。

    スマホをローテーブルに投げ出して、空いたその手でマスクを摘んでズラす。普段は隠れている口元の呪印。僅かに目を細めて、口元を緩めた。

    「ツナマヨ?」

    キスして欲しいの?と、何となく伝わるその言葉に、唯は赤くなった顔を隠して視線を逸らす。

    「…そ、そう言う、意味じゃなくて…!さっき野薔薇ちゃんに言われただけで…」

    恥ずかしくて、三角に折った足を抱え込む。蹲って、膝に頭を置いた。

    否…、キスしたくない訳じゃないけど。

    「おかか?」

    棘はゆっくりと唯の耳元に唇を寄せる。

    「ツナマヨ?」

    優しく、いつもよりもちょっとだけ低い掠れた声で呟いた。
    耳に掛かる唯の髪を掻き上げるように掬って持ち上げ、露わになった首元にそっと口付ける。

    「………っ?!」

    思わず顔を上げれば、棘の綺麗な瞳がすぐ目の前にあって。悪戯に微笑んだ彼の顔が、唯の唇を噛み付くように奪っていった。

    「ツナ」

    棘は真っ赤になって固まる唯に、満足そうに笑んで。ペロリと舌を出して見せる。

    ズラしたマスクの紐を片指で摘んで外し、ローテーブルに置いて。その手で唯の手を絡め取った。反対側の手が、唯の頬に触れて。


    「ツナマヨ?」


    悪戯に笑う棘は、もう一度同じ質問をする。



    “ キスして欲しいの? ”








    End***
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator