干し肉今夜にはオディハに着くだろうというオニャンコポンの指摘を受け、船内の食糧庫を急いで開けたのは、ジャンとコニー、そしてライナーだった。
軍港での死闘から海に出てからは不気味なほど穏やかで、ついさっきまで疲弊していた身体をベットに投げたまま動けずにいた3人だったが、意を決して起き上がってはエネルギー補給に向かう。
「到着した先で、また何が起こるか」
「全くだ。とにかく食える時に食っとかないと」
「・・・これは」
街から持ってきた食糧を十分に積み込むことは叶わなかったが、幸いにも船の方に3人が目を見張る位のものが樽に入っていた。
パンとワイン,それから干し肉。
3人の喉がごくりと鳴る。
「ひとまずワインは回避しような。何が入ってるかわからねえし、酔っ払ってる暇もねえし」
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