悪夢を見た夜「利家・・・っ!」
利家は誰かの声で目が覚めた。誰なのかは分かっている。
「勝家か。」
勝家は泣きそうな顔で利家に抱きついた。
「どうした?」
「怖い夢・・・見たニャ・・・。」
「どんな夢?」
「みんな・・・いなくなる夢・・・。」
利家は勝家の頭を撫でて、なだめていた。
「大丈夫ニャ・・・。すごく怖かったんだね・・・。」
「・・・。」
勝家は何も答えなかった。よっぽど怖かったのだろう。利家はそう思ってた。
「怖くないから、安心してニャ・・・。」
「うにゃ・・・。」
もう二度と怖くないように、彼が不安にならないように、利家は勝家の手を握る。
「今日はそばにいるから・・・。」
今日は一緒に寝る事にした。
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