「おっ、流れ星。」
急いで俺は手を組み目を閉じる。
「若造、流れたあとに願っても意味ないぞ。そんな事も知らんのかこの5さスナァ」
「ヌーッ」
ドラルクの方を見向きもせずグーパンして、砂と化した主人のそばで泣いているジョンを抱え上げる。
「そんくらい知ってるわバーカ!行くぞジョン」
…そう。知っている。それでも流れ星を見たからには願わずにはいられない。
(あのクソザコ。俺の気持ちも知らねーくせに)
俺の気が沈んだのが伝わったのか、心配そうに見つめるジョンを抱きしめた。
(お前を好きにならなきゃこんな必死に願ったりしなくてすんだのに)