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    キラライ

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    キラライ

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    フォーチュンドール本編12

    フォーチュンドール2章2話幸の家に将信が謎の男を連れてきたがそれは謎の男の策略で将信の力を利用し、幸に近づき殺そうとしていたのである。そこに将信の友人だという夏希が現れ、幸のピンチを助けたのである。

    幸は初対面の夏希にいきなり挨拶され、家に上がられていることに戸惑っていると、グレーラ達が使っていた道具を片づける際に落とした、グレーラの作った男の子人形が動き出した。

    「あー、この人形に緊急脱出したみたいだな…。俺の体大丈夫?」
    「お、将信~そこにいたんすね~。」
    「泉谷!?いつの間にここに!」
    「いや~、英国から帰ってきて日本の街並み見ていたら将信見かけたけどなんかやばそうだったから何とかしただけ~、ちなみに英国料理は美味しかったぞ~。」
    「まぁ、助かったから感謝するが、お前の美味しいは信用ならん。」

    幸は困惑しているが近くのドアの鍵がカチャリと鳴り、グレーラとリレットが顔をのぞかせる。グレーラはできたばかりの人形をリビングに置いて行ってしまったことに気づき、回収しようとしたが、幸に話が終わるまで出てこないように言われたため、大きな音に心配しつつも落ち着くまで待っていたのである。
    しかし、将信の体は倒れているわ、サイボーグの男はいないわ、代わりに緑の髪の胸の大きい女性はがいるわ、男の子人形は動いているわで、いろいろ整理がつかない。

    「何があったのです?」
    「あ、いや…その…。」
    「あの男、おそらく能力を真似できる感じの能力者だと思われる。俺も魂の交換能力を勝手に使われたからな。」
    「そーいや、テレポートも使えてたねぇ、あれは私の能力を奪ったってこと?」
    「そうだろうな、俺の魂は身の危険を感じると他の何かに移り変わることがあるから、今はこの人形にいるけど。」
    「え?つまり、うちの彼氏人形は白馬の王子様ならぬ赤馬のおじさまになったってこと!?」

    グレーラは自分のせっかく作ったの人形に魂が勝手に入っていたことにがっくりしていた。
    将信の体はかなりダメージを負っていたらしく、回復するまでの間、この人形を貸してほしいと幸に頼んでいる。
    幸はいいがグレーラはどうかと聞くと泣く泣く承諾し、将信はしばらく人形を借りることとなった。
    将信は夏希に家まで体を運んでほしいと頼むが夏希のテレポート能力は他人の移動まではできないので難しいという。かといって幸の家に置き去りにするのも幸が気を使ったり、可哀そうであるというが夏希は将信が女の子の家に来るのが珍しいので幸と将信が付き合っているのではないかと言い出し、幸が気にしないんじゃないかと言い出すのである。
    幸と将信は同時のタイミングで付き合っていないというがあまりにもハモっていたため夏希は仲いいな~という目で見ていた。

    「そういえば、いきなり家に押し入っちゃったけど、名前聞いてなかったね。」
    「あ…私は尼波幸です…。」
    「幸ちゃんね~よろしく~将信と仲いいんだね。」
    「先輩は戦い方とかいろいろ教えてくれたので感謝しています。」
    「いいね~、将信にもついに春が」
    「だから付き合ってないっての、ただ能力が似ていたから気になって話しかけただけだ。」
    「先輩、出会い頭に私の魂を交換したんです。」
    「えぇ~そりゃ大胆なアピールだね~」
    「おい、かなり語弊があるぞ」

    夏希のサバサバした性格に押されつつも幸は質問にはちゃんと答えた。将信はこれから何度も誤解されそうになるとかと思うと不安でため息をついた。

    それから数日、将信の体も回復し、将信が人形を返すために幸のいるであろう教室に向かった。幸は将信の姿を確認すると、この前は申し訳なかったと謝罪した。将信も利用されて幸を危険にさらしてしまったので謝罪し、あの男、鯆について何者なのか聞き出す。

    「結局、あの男は尼波に用があったけど何をするつもりだったんだ?」
    「私を…殺そうと…」

    その言葉に将信はぎょっとするが何より幸が思い出してしまい震えてしまっているのを確認すると、頭をなでて、もうこの話はやめようかと言い、慰めた。
    その瞬間をたまたま見ていたのが夏希であり、また2人を付き合ているのではないかと話しかける。

    「おやおや~、仲のいい男女がそんなに恥ずかしがらなくていいんだよ~。」
    「だから付き合ってないっての、だいたいここまで来て俺に何か用か泉谷?」
    「いや~、学校行事の結果何位だったか聞こうと思って~。」
    そういえば、将信のチームは4人だが幸と戦うときは一人休み一人はもともといないと同然と言っていたか、そのいない人が夏希だったんだなと幸は思い、夏希に対して一言

    「先輩たちも仲いい男女ですけど…。」
    「いや~、将信とはやっぱ友人というか戦友って感じ~!もう一人私たちの先輩とで3人グループだし~。」

    3人グループなのか、先輩の先輩ということはすでに卒業しているのだろう。まぁとにかく、先輩をいじるのは楽しいが、あんまり恋人関連で言っても老けた先輩に対して相手が可哀そうになるんだなと感じる幸であった。

    「幸ちゃんのチームメイトはどんな子だったの?」
    「私のですか…一年生の子二人のですけど…。」
    「へ~後輩二人か~じゃあ来年も一緒に組めるね!」
    「その一人は先輩の妹さんだ。」
    「妹!?マジで!?あの澪先輩がスマホで写真見ていたくせにもう頑なに私に見せてくれなかったのよね~」

    妹という単語から先輩があの雫のお兄さんであることを特定した幸は少し驚き2人を見る。そしてよく考えたら、雫のお兄さんがいつぞや誘拐犯を倒した戦い方、将信の戦い方、そして夏希が助けてくれた時の武器、いろいろ考えるとこの3人はバラバラの戦い方をするのだ、それでいてバランスがいい、これは強い。
    幸は、その時の戦い方など来年の参考にしようと2人に話を持ち掛けようとするが休み時間が終わろうとしていたため、2人は教室に戻ってしまった。

    学校から帰り、将信はふとカバンの中を見る、そういえば返そうと思って返してなかったなこの人形。まぁ、また会ったときに返せばいいかと思い再びカバンにしまった。そして将信のスマホに夏希からLI〇Eが飛んできた。

    「今度、私と将信と澪先輩と幸ちゃんのチームでどっか食べに行かない?」

    全員の都合がいつ合うかわからないが、そういう交流もいいだろう。
    「まぁいつか」と返信して、外を眺めた。
    ほんの少しだけパラつく程度の雪が舞っていた。もうすぐ12月か、卒業までにいけたらいいなと思う将信であった。

    つづくかな??
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    キラライ

    MEMOハロウィンネタ2024
    幸と雫のハロウィンSS10月31日の昼間、幸の家では人形達が玄関の装飾やジャックオランタン作りをしていた。一方で幸は唯と雫を誘ってカップケーキを作っていた。

    「幸さん、材料はこれで揃いました?」
    「そうね、唯と雫はこの作り方をみて、カップケーキを作ってね。フレーバーや飾りはこっちで切っておくから。」
    「わかり…ました…、できるかなぁ…」
    「少しずつやっていきましょう。唯もカップケーキなら包丁を使わないから安全にできると思うし。」
    「でも料理なんてあんまりしたことないからなぁ。」
    「落ち着いてやればできるものよ。」

    幸は唯と雫に指示を出しながら、色とりどりのかわいいカップケーキを作っていた。幸が珍しく張り切っているのは、先日、将信がハロウィンの日に地元の仲のいい子供たちを連れて知り合いの家を何件か周るというので、幸もなにかのインスピレーションになるかと思い、将信に家に来てもいいと言ったのだ。子供たちに配るためのお菓子として、カップケーキを作ろうと思い、たくさん作るために二人を誘ったのだ。結果的に料理の経験や、楽しい思い出になっているので、すでにとても楽しめている。不安と言えば、いきなりきた子供たちにお菓子をあげたところで、いたずらされたりたくさん話すことになって緊張したりないかと言ったところだが、そのときはそのときで将信にフォローしてもらうことにしよう。
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