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    cql/MDZS/原作、アニメ、ドラマ履修済/天官/さはん/山登り中/20↖️成人済/
    忘羨/曦澄/基本文字書き、たまに絵描いたり、ぬいとお散歩したりします。無言フォロー失礼します/FF自由にどうぞ。とても嬉しい。

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    R18

    #さはん
    leftHalf
    #渣反
    reprisal

    ポメラニアン系弟子洛冰河のその美しさをなんと形容しよう。

    少年時代から心に宇宙でもあるのか?って位、明星のようにキラキラした瞳、瑞々しい肌艶は、冬空の星のような異彩を放っていた。
    流石小説の主人公様、外見だけでなく中身だってイケメンな紅顔の美少年は、無間深淵やその他のイベントを経て、立派な闇オチ系の最凶魔王様に成長し、見る者を圧倒するような重厚で残忍な色気まで身に纏うようになる。ビバ!暗黒大魔王様!闇の主人公爆誕!
    乙女ゲームの優秀テンプレのようなその外見だけで★5レビューをつけてしまう読者もいるかもしれない。

    だが、沈清秋からすれば「洛冰河、ああうちのワンコのことねー」といえるくらい彼は犬に似ていた。
    しかも、犬は犬でも屈強で強面のドーベルマンやシベリアンハスキーではなく、どちらかというと室内でキャンキャン吠えて回る小型犬。
    その黒色のふわふわ髪と大きな瞳から察するに多分ポメラニアン。

    「師尊、この弟子は師尊のために粥を作りました!」
    「柳師叔の所に行かないでくださいびええん」
    あっちでキャンキャン、こっちでキャンキャン

    「・・師尊、何か考え事ですか?」
    突然声を掛けられ、顔をあげると噂の本人がまた酷い顔でこちらを見ている。


    「先ほどから食事の手が止まっておられるようですが」
    何かおかしな味でもするでしょうか?
    さっきまでうきうき氷河ズクッキングに勤しんでいた弟子は、もう目に涙を浮かべて狼狽している。
    沈清秋はかねてよりこの弟子のよわよわガラスハートには思うところがあったが、すぐに諦め
    いつもの鉄面皮顔を作った。
    「・・そなたの所為ではない。師には別に考えることがあっただけだ」
    ふと考えて「そなたの粥はいつも美味い」と付け足してみれば
    途端に洛冰河の表情は穏やかになり、お代わりを持ってきますね。と厨房へ弾むように出ていく。

    (天下の魔王様がそんなにわかりやすい立ち回りキャラで言いわけー?)
    沈清秋の教育の賜物か、勝手に予期せぬルートを突き進んじゃってる元エロゲハーレム主人公様はこうして、沈清秋の行動ひとつ
    ひとつに一喜一憂する一途キャラへと変貌を遂げてしまったのだ。
    その相手が自分でなければなんと喜ばしいことだろう。

    目に見えない尻尾をぶんぶん振っている姿は、沈清秋が現世で見てきた愛玩動物たちを彷彿させる。
    「・・・本当に犬みたいだ」
    「犬?この弟子がですが?」
    不思議そうな顔で、氷河が粥を手に戻ってきた。

    (やべ、声に出てた!)

    今はすっかり成りを潜めているとはいえ、元を正せば魔界と人間界を統べていたチート魔王様だ。
    犬呼ばわりした失言で、うっかり世界が滅びかねない。
    慌てて取り繕うとした沈清秋だったが、どういうわけかこの弟子は怒るでも拗ねるでもなく、うっすら頬を染め、
    もじもじと指を摩りだした。
    「それは、その、この弟子が師尊の犬ということでしょうか?」
    (えーまじでこの子の性癖どうなっている訳?なんでそこでちょっと喜んじゃうの?)
    うるうるの目で、でも絶対逃さない距離で洛冰河が沈清秋に詰め寄る。
    両腕で囲われるように、壁際に追い詰められ、沈清秋は心の中で叫んだ。
    (どうしたらあの会話から、こんな展開になるんだよ!というか、近い!そして本当に顔がいい!
    一体作画コストどうなってんだよ昇天オナ兄先生よお!)
    すぐにでもこの不躾な手を払い、暴れたい衝動にかられたが、そのような態度はおくびにもださず、
    わざと落ち着いたように咳払いする。
    「そうではない。氷河よ。そなたのその短絡的な行動がや態度が犬のようだ、と師は言っているのだ」
    「行動や態度、ですか?」
    「そうだ。そなたはすぐに嬉しいことがあるととんでいき、また不機嫌になると顔に出る。
    柳師叔に対しても、敵視するような態度や言動は、現に戒めなくてはならぬ」
    「はい、その通りです。この弟子は師を心の底からお慕いしています。それ故、思いが立ち振る舞いや行動に出てしまっていたのでしょう」
    反発するでも否定するでもなく、洛冰河は沈清秋の説教をすんなり受け入れた。
    しかしそれで反省するでもなく、開き直りより一層沈清秋に詰め寄っていく。

    今や氷河と沈清秋の間に距離はほとんどなく、上半身は微かにふれあい、唇はすぐにでも交わりそうな程近くにあった。
    あまりのことにカっと頬を赤くした沈清秋は顔を背けるが、すぐに氷河の左手に顎を掴まれ、阻まれてしまう。
    「この弟子は悪い犬です。このように師尊を慌てさせ、動揺させ、困らせてしまいます」
    ドキドキと心臓が高鳴った。俺はノンケだ。その気はないそうだろう俺、と何回も自分に問いかけたが
    実はもう何回か致しちゃっている身としては体が先に反応をし始めてしまっている。
    いやよいやよも好きのち。
    今世紀最大のキメ顔で氷河は愛を囁いた。

    「師尊、この弟子と交尾しましょう」
    ああ、もうお前は本当にエロハーレムの主人公様だよ!くそったれ!

    ・・・・

    ずりずりと洛冰河から離れるように後ずさりをした沈清秋だったが、その体を追いかけるように洛冰河は
    肩へ髪へ頬へと唇を落としていた。
    それはまるで洛冰河が本当に犬か何かに変身して、じゃれついてくるかのような戯れだったが、いかに想像上は可愛い子犬ちゃんでも、実物が自分より体躯のいい男であればすぐに
    画面は「不適切な映像がありました。お見せすることはできません」に切り替わるだろう。
    (だってそうだろ?熊だって虎だって向こうからしてみれば、じゃれているつもりでも、こちらからしてみれば大事故大惨事なんだよ!)
    初夜の惨劇を思い出し、沈清秋は身震いした。

    ついには背中を見せ四つ這いで氷河から逃れようとするが、その足は、やはり笑顔の洛冰河に引き留められる。
    太腿を強い力で引っ張っられ、すっぽりと背中から洛冰河に覆いかぶされる態勢となってしまった
    「師尊は後ろからの体位をお望みですか」
    耳元でバリトンのように艶やかな吐息で囁かれれば、それだけで悪寒とも興奮とも言い難い痺れが背中を走った。
    「待て、洛冰河。話し合おう」
    「動物に言葉はいらないんです」
    つんとそっぽを向いたかと思うと、今度はペロリと舌なめずりをして、俺の上衣の合わせに指を忍ばせてくる。
    「氷河よ、落ち着きなさい」
    こっちはムツゴロウさんよろしく、氷河を宥めようと、いい匂いのする髪をわしゃわしゃ乱暴にかき回すが、彼の者の王国を知らない洛冰河は「よーしよし」と激しく頭を撫でられ
    満足そうに行為を再開する。
    「ま、まて!師はこの行為に合意したわけではない」
    「でも、師尊は今、よしとこの弟子に許しを与えてくださいました」
    (それは言葉のアヤ、いいや文化の違いってやつだ!)
    「師にこのような無体を働いてよいという意味ではない。わかったらこの手を離せ」
    努めて、冷静に諭すその声色に、すっかりその気だった洛冰河は一瞬盛大に拗ねた表情を見せたが、いつものようにびえんびえんと喚くことなく、
    代わりに闇落ち最凶魔王様の気色で沈清秋に尋ねた。
    「では、師尊はこの行為に合意し師尊自らこの弟子をお相手してくださるのと、このまま合意なく後ろから犯されるのとどちらがよろしいでしょうか」
    (この、hてあsfsfンskdgjskgjwえおy!)
    思わず頭の中に無数のスラングが飛びあい、すぐに両案とも却下しようと奮闘する沈清秋の脳内に
    残酷なタイミングで、いつものあの電子音が鳴り響く。

    【重大なミッションが発生しました】
    どちらかを選択してください。
    ‣主人公と合意の上、積極的に双修に応じる。
    ‣主人公に強姦される。
    ミッションに失敗した場合の主人公の爽快度ー1000ポイント
    (はあ、なにその2択!?)
    憤慨した沈清秋だったが、一度OOCに設定されたイベントが、取り消されること等ないとよく理解していた。
    そうでなければとっくにこのゲームから降りているからだ。だから顔を赤くしたり青くしたりしても、結局最後は覚悟を決めるしかなくなる

    「・・・師が相手になろう」
    それでも無理やり犯されるよりは幾分ましだろうか?

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・

    天蓋の内側で聞こえるのは、くぐもった自分たちの吐息と荒い息遣いだけだった。
    真昼間の明るい光に罪悪感を覚えつつも、白い天蓋の暗がりに潜り込んで
    弟子と二人で絡み合う。
    そのコントラストにどうしようもなく欲情してしまう。

    (なんで俺がこんな目に)と思いながらも、沈清秋は洛冰河の肩に持たれその唇を吸われていた。
    互いに上身に着ているものはなく、ぴったりと引っ付きあう。沈清秋の身体は修行により余計なものは省かれ、肉は局限された薄い造りをしていたが
    対して、氷河の肉体は、若々しくしなやかで力強かった。同じ男なのに、自分とは全く違う体の厚みに、少し汗ばんだ肌の熱さに、眩暈を覚える。
    沈清秋がかつて、悶え、追っかけ、推していたXY軸のヒロインキャラとは全く違う。
    丸みを帯びたフォルムも、壊れそうな程華奢な手足も、柔らかそうな胸や尻も何もない。
    むしろそれらを抱いていた側の身体に組み敷かれ、男としての矜持を揺らがせつつも、
    それでも,氷河の身体を美しいと思うし,確かに興奮を感じている。

    (俺っていったいどうなっちゃったわけ?)戸惑いながらも、唇はうっすらと開き、舌は応えるのを止めない。
    ちゅく・・・ちゅく・・ちゅ・・と漏れ出る水音に胸を震わせた。
    (男と・・氷河と・・・キスしている)浅く息遣いをする度に早くなる互いの鼓動に酔った。
    (くそっ・・こんな時でもきれいだな)
    至近距離で見る氷河の整った顔を、ずっと見つめてしまう。

    震える睫毛が儚くて綺麗
    整った唇が唾液で濡れていくのが綺麗
    うっすら目を開けて見つめている師に気づき、氷河は笑みを浮かべると噛みつくように
    首筋に歯を滑らせる。
    「っ・・」
    不意にビクンと腰が揺れ、それに気を良くした氷河の凛とした眉が少し緩んだ。
    (素直なところは昔と変わらないのに、いつから俺は主導権を握られてしまったのか)

    その瞬間、頭の中に電子音が鳴り響く
    【ミッション成功のヒントが更新されました、主導を発揮し、積極的に双修に応じてください】

    (はあ?なんだよそれ!)
    甘い刺激に胸を震わせながらも、沈清秋は考える。

    やはり受動なのがよくないのか。
    体位上、どうしても受け身となってしまうが、そもそも年上で師とする立場は自分の方である。
    寝台の上で威厳を保てないばかりが、若い男の言いように尽くされては立つ瀬はないというもの
    せめて、主導性を保ち、氷河をコントロールすることができれば、こんな毎晩盛りのついたように襲われることも
    若さの暴走に頭と体を悩ませることもないのではないか。

    (せめて「待て!」くらいは躾けたい。何もしないよりはマシだろ!現状改善だ!)
    そっと手をついて、氷河の胸を離すと、不服そうに弟子は頬を膨らませる。
    しかし行為を再開される前に、早口で沈清秋は宣った。
    「この先は、師が、主導しよう」
    てっきり、嫌ですと拗ねられると思ったが、弟子は感極まった目でこっちを見ている。
    「師尊自ら手解きくださるなんて、この弟子は感激です。」
    そして沈清秋の胸のあたりを弄っていた不埒な手を即座に引っこめると
    氷河はじっとおすわりをするわんこのように、師が手を出してくれることをWKWKしながら待った。

    (とりあえずは、うまくいった)
    寝台に肘をつきながら,「氷河・・」と小さく耳元に問いかけると氷河は子犬のように目をキラキラさせ「弟子はここにいます」と沈清秋の身体を抱きしめた。

    さて、正直に言うと、沈清秋はこの先どうしていいかわからなかった。
    現世においても女性経験がない、そういわば沈垣はDTだった。
    生身の相手に、性交渉を行うどころか、前戯すらしたことがない。
    不本意ながら、唯一の経験と云える氷河相手の時ですら、若いわんこの勢いに任せ、自分はマグロようにごろりと転がっているだけでよかった。
    いや、想像以上に深く潜り込もうとする弟子をいさめるのに精一杯で、余裕がなかったとも言えるが。
    つまりは、沈清秋には主導的に動こうにも知識がない。圧倒的経験不足なのだ!

    しかしこんな場面で「どう動けばいいですか?」なんて弟子に聞くわけにはいかない。
    そこで、沈清秋はいつものように美しく、余裕さえ満ちた表情を浮かべ
    内心の激しい動揺や初心のぎこちなさを完全なままに隠した。
    数少ない経験を総動員して、ようやく弟子の身体に座りまたぐと
    氷河の鎖骨や胸付近に唇を落としていた。

    それはまるで、仙人が早朝の竹林に腰掛け、人差し指に止まった小鳥の嘴を啄むが如く優雅で気品に満ちた仕草であったが
    その触れるか触れないかの繊細な動きは、氷河にはもどかしく、お預け状態にも等しいものになっていった。

    「師尊」
    「動くでない、氷河よ」
    なおも、沈清秋はゆっくりとした動きで、ちょっとずつ氷河の肌を舌で濡らしていった。
    (こういうのでいいんだよな、昇天オナ兄先生よ!)
    チロチロ舐めながら、そっと氷河の様子を伺うと、顔を真っ赤にした氷河が、ふうーふーっと荒い息を吐いている。
    面を食らい、そっと下半身に目をやれば、氷河の陽物をみるみるうちに硬度を高めているのがわかった。
    (ええ、そんなに?意外とテクニシャンなのか俺)普段やられる側の自分が相手を翻弄するというのは気分がいいものである。
    気をよくした沈清秋は更にゆっくりと氷河の身体を撫でていった。

    一方氷河は、苦しんでいた。
    普段双修といえば、嫌がる素振りをみせる師に無体と無茶を働くのがいつもの流れだった。
    ところがどうだろう、今日の師は自ら氷河の相手を買ってで、あまつさえ自分に前戯まで与えているのである。
    物事に動じない冷酷で平淡な表情とは裏腹に、師は上半身を惜しみなく晒し、自ら弟子の身体に跨っていた。それはとても魅力的で気を失いそうな程淫靡に見えた。
    沈垣の記憶で例えるならば、それは厳しい担任教師が夜になるとムラムラモードでえっちな課外授業をしてくれたり、性欲などなさそうな大人しい図書委員が「こういうの興味ある?」と自ら
    スカートをまくしたてるようなそんな倒錯じみた興奮があった。
    小さな口付けも、氷河からすれば師の施す焦らしプレイでしかない。

    ようやく二人の下半身が密着する頃には氷河のそれはもう、今すぐにでも暴発しそうな程高まっていた。
    我慢ができずに、下から突き上げるように氷河は腰を押し付ける。
    ぐりぐりと性器同士が擦れあう感触。
    硬くて太い氷河の怒張したものを感じ、沈清秋は一瞬、躊躇しその動きを止めた。

    だが、すぐに赤くした顔で確かるように
    何度も
    何度も・・
    擦り合わせた。

    灰色の下衣に黒い染みができて
    ぬるぬると先走りが氷河の性器に糸を引く

    痛いくらいに勃起したそれを
    何とかしたくて
    自分の陽物に手を伸ばすとぎゅっと氷河の右手に囚われる。

    反対の腕で顔を引き込まれ,
    氷河の肩に顔をうずめる俺の耳朶に氷河の吐息が掠れる。

    「・・弟子がいつもやってるやり方を、師に教えて差し上げます」

    熱っぽい声と唾液が耳を犯して、思わず起き上がろうとする沈清秋の頭は
    氷河の左腕に強く押さえこまれたまま、身動きが取れない
    氷河の右手が沈清秋の手を導き,氷河のものと沈清秋のものをぎゅっと握りしめる。

    「っ・・氷河っ!」
    沈清秋の抵抗する声は,すぐに喘ぎに変わった

    重ねられた手が二人分の陽物を扱き出す。
    熱くて,重量のあるそれが、掌の中でビクンビクンと跳ねているのが分かる

    思わず逃げ出したくても
    氷河の右手に押さえつけられて,逃げられない

    まるで氷河の自慰を手伝っているみたいな感覚に陥ってたまらなく興奮した
    そして同時に
    氷河の手に重ねられて俺の手が自慰させられている

    布一枚がもどかしくて
    氷河の手に促されるように下衣をずらすと、待ちきれないように出てきたそれを自分のものと擦り合わせる。

    ぬるぬるした感触がねちょねちょに代わり
    二人の先走りがまじりあうのを感じる
    それすらも滑るための材料としてひたすら高めあう

    熱い太い指でタマをふにふにと弄ばれ
    棹を煽る強弱に翻弄され
    自分が氷河の性器をしごいているという事実に、打ちのめされながら息苦しいほど興奮して

    「ま、て・・・あ・ぅ・」
    自然と涙まで出てくるのに
    「んっ・・・」
    レロ・・レロ・・と耳まで犯される。

    「この弟子が,子供の頃,どう・・師尊を・・思っていた,の,か」

    耳の奥に直に投げられる言葉
    とぎれとぎれに聞こえるのは,自分の意識がどろどろに溶かされているからだろうか
    それとも,氷河が興奮しているからか?

    「こう・して,隣にいらっしゃる、師尊、の・・・」

    難しい顔で書物を読みふけっている姿や
    風呂上がりの髪をまとめる姿や
    お休みになっている姿を見て

    彫刻のように美しい横顔や
    上がった後の湯気の香りや
    寝台に投げだされた嫋やかな髪を思い出す。

    師尊のにおいの染みついた
    その薄い体を包む白い寝着を抱きしめ
    壁に
    背中を押し付ける。


    ・・・・・

    一人で行う

    師尊は、今何をされていますか
    何を考えられておりますか

    今この弟子がしていることなど、きっと師尊は想像もしていないだろう。
    もし見られたら、師尊はどんなお顔をなされるでしょう。
    顔を嫌悪に歪ませて
    軽蔑の眼差しでこの弟子を睨み
    怒声を浴びせられるかもしれない
    懲罰をされるかもしれない。

    弟子はおかしいのです。
    師尊を思うと、胸が苦しくて溜まりません
    身体の奥がうずいて、どうしようもないのです。
    この弟子は心より師尊を尊敬しております。この命をささげても惜しくはありません

    でも、師尊、この弟子は
    誰にも、師尊を取られたくないのです
    誰にも師尊に触れてほしくないのです


    師尊
    師尊

    師尊,ごめんなさい


    「っ・・・・・」

    イッた後は
    いつも後悔しかなかった。

    師尊、ごめんなさい。
    師尊、ごめんなさい。

    この弟子を、捨てないでください


    ・・・・・・・・・・・・・・


    だから今の幸せは


    ・・・・・・・・・・・・・・

    「氷河ぁ・・」
    もう、やめよ。と師尊が真っ赤な顔をする。

    身体を委ねる師尊に氷河は、口下で笑った。
    本当は氷河にだって余裕はない。互いに汗が滴れる
    ああ,もう一度師尊にはお風呂に入っていただかなくてはならない。

    自分の手とはいえ,氷河にしごかれ、くたくたの沈清秋の上半身はもう力なく
    氷河の上半身に投げ出され、びくんびくんっと腰が揺れている。

    掠れそうな声を抑え
    「今日は・・そなたに任せる・・早く」

    腰を押し付けてくる
    今日は,なんて言ってるとこが強情だが、あまりに師が快楽に落ちやすく心配になった。

    「では・・後ろを浮かせてください・・」
    ズキズキする股間を握って
    気だるげに起き上がって沈清秋を四つ這いにする。

    「・・・この格好はいやだ」
    初夜を思い出し、喚いていた沈清秋だったが、氷河が後ろから覆いかぶさって
    股間を押し付ければ
    (い,いたくすんなよ!これまじだからな!)
    グダグダいいながらも
    背中を向けてそっと腰を浮かせた。

    ヒタヒタと穴の附近に性器を押し付けて
    少し強めに抱きしめる。
    主導権は完全にこちらで四つ這いで尻を突き出すこの体位は
    動物みたいであり,師尊には少しつらいかもしれない

    だが,こんなこと許すくらいには、師がこの弟子を想ってくれていると
    思いたい

    固くそそり立った性器でなるべく傷つけないように後ろをほぐしていく。
    震える太ももを優しくなでてでも逃がしたりなしない

    やっと手に入れた大切な方だ

    「師尊・・」と小さく腰にキスを落として熱い切っ先を押し付ける
    「ひっ・・あぅ・・」
    簡単にはいらないのはいつものことで
    「くう・・うう・・氷河ぃ・・」
    ヒクヒクと呑み込めない沈清秋の秘孔が開閉を繰り返す

    そのいやらしい動きに
    反応して更に大きくなる性器を
    もう押し入れることしか
    考えられない

    萎えないように,師尊の勃起を擦って
    自分の性器を抑えて
    ぐいぐいと小刻みに入れると
    ようやく先端が入った

    くちゅくちゅとハアハアが織り交ぜあって脳内不和状態

    かいたあせを拭って
    ほっと顔を上げると師尊の指が・・
    弟子の刺さっている部分を確かめるようになぞっていく
    「師尊?」
    「お前のが・・・・入ってる」
    さわさわと結合部を撫でるために、うっと氷河は呻いた。
    「し・・師尊!」
    「すごい・・あ、もっ、奥にいっちゃう・・」と尻肉を掴んでは
    自分で穴を拡げていてるようにも見える。

    「氷河・・これ以上・・・そこをおおきく・・・してはならない・・・」
    涙目で涎を垂らした顔で
    振り代えられたときには
    もう,限界だった


    「・・しずん、ごめんなさい」


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


    「・・・・」
    本日二度目の風呂を終えて不機嫌な師尊が戻ってくる。

    その足元にすがるように弟子はまとわりついた
    「師尊すみません、この弟子はつい調子に乗りました」
    びええんと大粒の涙をまき散らすが
    この弟子がさっきまで暴虐無尽に師の身体を襲っていたことをまだ許せるわけではない。

    あれからぶつりと糸が切れた弟子が
    言葉なく、師尊を抱いた。抜かずの6発
    どんなに嫌がっても、待て!を連呼しても
    氷河は、堪えす、逃げる師の腰を連れ戻し
    強張る密壺に、自らの怒張したものを打ち付け
    何度も何度も精をほとばしらせた
    それは、言葉も理性もない動物のように。
    もう,本当に交尾

    しゅんと項垂れた弟子は、いつもしているように師の背後に立つと
    その濡れた髪の毛を布で包み、流れる絹のような黒髪に櫛を通していく。
    「氷河」
    一瞥することなく背を向けたまま、沈清秋は低い声で言った。
    「師は,そなたを見誤っていたようだ。」
    その言葉に、氷河の手が止まった。

    「・・なにを、でしょうか」
    「そなたに対する考えを改めなくてはならぬ」

    何を,だろうか
    師尊との,関係?
    ぐらりと、世界が傾いたような気がした。
    深淵は氷河のいつもそばにあり、すぐに闇に氷河を取り込もうとする。

    また、師に捨てられたら、
    また、孤独の中に取り残されたら
    この弟子はもう

    そんな氷河の思いなど露知らず
    「そなたは、犬ではなく、犬の皮を被った狼だな!」

    真顔で呟いた師尊は、
    やがてその表現を気に入ったのか、
    扇子で口元を隠し、小さく、へらと微笑んだ。

    それはいつもの作られた鉄面皮ではなく、幼さがにじみ出たような自然な表情で
    きゅううんとした甘酸っぱいものが、氷河の胸に
    広がる
    「し、師尊・・・!!」
    急に抱き着いてきた氷河に、沈清秋は押し倒されて唸った。
    「師尊、ごめんなさい」
    「わ、・・・なんと落ち着きのない!」
    「この弟子は、一生師尊と一緒にいますー!」
    何がそんなに悲しかったのか?
    びえんびえんと泣きつく姿に、師はなんと声を掛けたらいいか分からない
    うーん、と唸って、仕方なく
    沈清秋はそっと頭を撫でたのだった。




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